「あ、」
「どうした親父」
「アルが弁当を忘れていってる」

≡≡≡≡≡≡

「アル、お昼食べましょ」
『すぴー…』
「(もう4時間目終わったのにまだ寝てる…)」
『ゔうぅ……』
「(魘されてる?)」
『…うぅ…、それは違うよお姉ちゃん………それを食べたら爆発しちゃうよ……』
「(一体何の夢を……?)」
『キッド兄……その雨は飴じゃないから食べちゃ駄目だよ…。糖分なんて含まれてないよ…ただの酸性雨だよ…』
「(キッドさんて甘党…?)」
『待ってお父さん…そのゴミはプラスチックだから今日は出しちゃ駄目だよ……世の中に燃えないものなんかないとか断言しないで…』
「(ドレークさん…)」
『ロー兄……今度こそ警察の方にお世話になるようなことしちゃったの…?私の世間体を考えてよ馬鹿兄…』
「(…あり得そうで怖い)」
「アルは夢でも俺の事を考えてくれてるんだな」
「あ、ローさん」
『ぴゃっ!?』
「(『ぴゃっ!?』?)」
「アル、お前の気持ちはしかと理解した。今週末にでもこの婚約届けを出しに行こう」
『ロー兄は私の何を理解したの!?』
「アル、アル、寝起きだからかは分からないけどつっこむとこ間違ってるわよ。兄妹で結婚出来ないから」
「俺とアルの愛は法律なんかに縛られたりしない」
『……で、何しにきたのロー兄』
「(戻った!)」
「弁当を届けにきた」
『あ、そういえば今日朝急いでたから忘れてた。ありがと』
「礼ならこの婚約届けにサインを」
びりぃいいっ!ぺいっ
↑アルが婚姻届を力一杯引き裂いてゴミ箱に捨てた
『ナミ、今日は何処で食べる?』
「屋上に行きましょ」
『うん。あ、ロー兄はさっさと帰ってね。部外者立ち入り禁止だから、この学校』
「お兄ちゃんめげないからな、アル」
「「「(なんという心の強さ!!)」」」

クラスの心が揃った瞬間だった。


お昼休みくらいゆっくりしたい
(あ、今日はキャラ弁だ)

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