零僕。うん





押し倒されて数秒の沈黙。
もしかしたら数時間だったかもしれないがそんな些細なことは今は問題じゃなかった。




「っ、」


「声、だせよ」


「あぅっ、」




声を我慢すれば、零崎に粘着質な如くに弱いところを攻め立てられた。

零崎の指がソコを強く押す度、体に電流が走ったような感覚と痛み。
そして、体が痙攣しているように震えが止まらない。




「…零崎、ソコばっかり、押さないでよ」


「なぁに言ってんだよ。ヨクなりたいんだろ?」


「それは、そうだけど…」


「なら問題ないだろ。ほら、力抜けよ」


「…………ぅ」




力を抜いた瞬間にすぐにくる痛みと電流。
ぐりぐりと指の腹で押される度に力が入る。




「また力入ってっぞ」


「だって…」


「だってじゃねーよ。あとでツライのはいーたんだぜ?」




こういうとき何も言い返せない自分が情けない気がする。
不敵に笑う零崎を見ないように目を閉じた。




「っあ!…ぅう、あぅ…」




目を閉じたことを固定ととった零崎はさっきの倍の指を使って攻め立ててきた。
ぼくの逃げ腰は壁によって逃げ場をなくし、足は零崎に固定され動かない。

口を手で覆いたいところだが、何故か零崎の要望で、というか脅迫で叶わない。




「なかなか柔らかくなってきたじゃねーか。」


「………そう」


「ぐったりしてるところ悪いんだが、まだ終わってねーからな?」


「………え?」




何だか血の気が引いてく気がした。
あんな痛くて激しいのをまた我慢するだなんてありえない。

ありえたくない。




「かはは。覚悟しやがれ!!」


「ア――――――ッ!!」




ぼくの叫びは空しく消えた。
片足を掴まれながら、足つぼマッサージなんてもう頼むものかと決意したのであった。




あれ?

まさか、騙されてないよね?

いや、ぼくは騙してなんかいないよ。
だって、これが裏小説だなんて、言ってないからね。


それじゃ、楽しいエイプリルフールになるといいね。






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