いーちゃん+善吉 |
「…………」
ぽっぽっぽっぽっぽ…
ぽりぽりぽりぽりぽりぽり…………
「……………」
「…………」
さくさくさくさくさくさく、
もっもっもっもっもっもっもっもっも…………
「…………地味だな」
「……地味だね」
さっきから妙に奇怪な音を立てているかというと何故か大量にあるポッキーを無言で食べているから。
ポッキーだと?もうポッキーの日は過ぎただろう。
というコメントもあるだろうけどポッキーの日に張り切りすぎてポッキー買いまくって一人で食べきれなくなって人に押し付ける人もいるんだよ
因みにぼくは押し付けられた側だけどね。
もっというなら今ぼくは善吉君とポッキーを食べるという地味なことをしてるんだ。
そこは空気を呼んで零崎とやれとかポッキーゲームだろうとかいう声も上がるかもしれないけどさ、
きっと誰かがやってくれるものをわざわざぼくがやる必要ないよね?
そして零崎とやる必要ないよね?
だって鏡とポッキーゲームするとか一人で鏡の前でポッキー咥えてポッキーの先を鏡に押し付けて一人でモサモサ無言で食べ進めるようなものなんだよ?
果てしなく悲しいよね?っていうか虚しい、虚しすぎる。
とまぁ、いま善吉君と食べてるんだけど…
なくならないんだよなぁ…これが、原因は勿論の事、哀川さんなんだけども、あの人無茶な大人買いするもんだから量が半端ない。
ぼくが押し付けられた量なんて通りすがりの善吉君を捕まえて今に至ってなければ賞味期限切らしてゴミ箱行きになっていただろう。
「悪いね。なんかつき合わせちゃって」
「いや、阿久根先輩とポッキーゲームするのと比べればこれくらい…」
「似たような理由で脅されたもんね…」
そう、ぼくは哀川さんに零崎とポッキーゲームするか今の状態にされるか選べという脅しだったけど
善吉君は書記の高貴くんとポッキーゲームするかという脅しをされたらしい。
どっちもどっちだと思う。
あ、そう仕組んだのは何故か哀川さんだったりする。あの人の人脈がやっぱ気になる
「ポッキーってなんか、もっとこう、楽しげに食べるものだと思ってたんだけどな…」
ぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽり
「やっぱ状況とそのポッキーの量にもよるんだろうな」
ぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽり
「違いないね」
ぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽり
「しかも地味っていう…」
ぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽり
「大人数でポッキーゲームでもしてれば盛り上がるんじゃない?」
ぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽり
「ポッキーゲームねぇ…アレって罰ゲームかなんかのネタにしか使われないと思うんだよな」
ぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽり
「確かに、好きなことやるのも罰ゲームだし嫌いな奴とやるのも罰ゲームだろうし、なんとも思ってない奴とやるのは…うん、罰ゲームだね」
ぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽりぽり
「確かに…」
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