零僕 ほのぼの








「わ、わ、くる!近付いてきやがる!!」


「……………零崎」


「ぎぃやぁああああぁぁあああ!!悪・霊・退・散!!陳・列・罪ぃ!!」


「唱える呪文間違ってるだろ。確実に」




えぇっとですね。
今ぼくは自宅にいるわけです。はい。
そして隣に零崎がいて面白そうだから借りてみたとかいうホラー映画を見ている真っ最中です。えぇ。
内容的にいうと親友と同じ人を好きになってしまった少女が親友を蹴落とすためにとある本でみつけた呪い占いをし始めて展開されていく映画で、
同士のドロドロしたのとか映画のグロさとかがなんともいえない感じでそれなりに怖い。


でも、人間って言うのは不思議な生き物で、自分以上に慌てふためいたり動揺する人を見るとそれに比例して冷静になっていくというアレ
まぁぼくの場合は相手が自分の鏡の人間失格だしぼくにいたっては人というにはあまりにも人に失礼に値する欠陥製品だからちょっと比喩がし難い




「零崎……くっつくな」


「いやいやいやいやいや!!!
なんで欠陥はそんなに冷静なんだよ!めっちゃ怖いじゃねえかよ!!」


「零崎がめっちゃ動揺してるからだよ。
ていうか零崎、この映画お前が選んだんだろ?なんでそんな過剰反応?」


「兄貴と舞織ちゃんがこれでもか!って進めてきた映画なんだよ。
しかもホラー、あの二人が進めてくるホラー映画を一人で見るだなんて芸当俺にはできねえよ」


「そう。でも二人でもこのざまって…」


「欠陥以外の誰と見ろって…わあぁぁぁああああああ!!!!鈍い呪い!!?妙に遅くていやだ!!」




叫ぶと同時に零崎はぼくに抱きついてきた。それは少女漫画で言うぎゅっ。っとかそういうのじゃなくてぼくの背骨を折らんとばかりする勢いで。
骨が軋む。ミシミシいう。マジ苦しい




「ぜ、ろざき、はなせ」


「んな事言って逃げるつもりだな!?」


「や、逃げないからさ…
その代わり零崎が今離さないと窒息死して戻ってこれなくなるか……ら」




がくり。と体の力が抜け、零崎の腕に全体重を預けた
といった表現をしてみたもののぼくだってこんなくらいで気絶するほどヤワしゃない。

ただのフリ
ただのイタズラ

このあと零崎がどんなリアクションするかちょっと楽しみなんだよね





「いぃぃいあああーたぁああん!!!!」


「ガフっ」




や、抱きつく力強くなってるし、マジ痛い
痛いの痛いの哀川さ…狐さんにとんでけー



なんちって…




―――――――――――――


大変長らく、大変長らくお待たせいたしました!!

4100ヒットリクようやく消化できました!

なんだか×じゃなくて+っほくなっちゃった感否めませんがどうか受けとって下さい


本当にありがとうございました!!




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