何か |
「確か、ぼくは孤児だった。」
少し、悪い夢を見た。気がする。
現実味があるようでないような。それでいてそこに自分がいて世界があって今ぼくが起きている世界とは何処か事情が違うような、そんな世界。
しかも、それは初めてじゃなくて前にも見たことがあるんだよね。
おんなじ夢をまた最初から見直すみたいな、そんな感じ。
そんな夢を見直すまではその夢を見たことすら忘れていたけれど、起きたら思い出した。
確かにそんなもの見た気がする。
さて、ここからはぼくの独り言さ
何だか声に出して言ってみたくなったんだ。だから誰かの悪夢なんて聞きたくもないって人には悪いけどぼくは誰もいなくても誰かがいたとしても勝手に喋らせてもらう事にしたよ。
それでまぁ、結論から言うとぼくを含め大体の登場人物は死ぬお話だよ。
確か、ぼくは孤児だった。それでそういう施設にいた。
ある日。その施設は大火事になり、ぼくを含め三人の子供だけしか生き残れなかったんだ。一人目は女の子、顔も見たこともない。というかもう夢自体が朧気だから顔すら朧がかってるけど。二人目は何故か崩子ちゃんだった。しかも、ぼくの妹設定。
とまぁ、それで生き残ったぼくらは何故か三人で生きることを決意し、何故か立派な木造建築の空き家を見つけてそこに居座ることにしたんだ。
「うぅ、お腹すきました」
と、崩子ちゃんならありえない台詞をいう崩子ちゃん
「がんばろう、ほら、ソーセージあげるよ」
「ありがとう、」
思い出して思ったけれど何でそこでソーセージなんだろう?
あえてのソーセージチョイス
「心配しないで崩子ちゃん。****ちゃん。二人ともぼくが守るから」
「お兄ちゃん・・・」
「いーちゃん・・・」
こんな台詞いうキャラじゃないと信じたい。いつからぼくは王道主人公になったんだよ。
それで、崩子ちゃんが弱気を吐きつつもぼくらは和やかな雰囲気になってたんだ。
そのとき、扉から人の気配と敵意を感じたんだ。徐に立ち上がるぼく、不思議そうに見る二人に声を出すなというジェスチャーをして扉の穴あき窓を見てみると、そこに立っていたのはみいこさんだった。
びっくりした。
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