※ 一応長編の設定で、いーちゃんの名字が[井伊]になってますが、原作のまま読んでも大丈夫です。
あぁ、体がだるい
昨日はそんなに夜更かしした訳でもねーっつーのによぉ、なんだなんだぁ?ノンレムしすぎだろ俺
ゆっくりと体を起こすと、となりにいーたん。
あぁ、昨日いーたんの家に転がり込んで泊ったんだったっけか?
にしても、なんでいーたんが隣にいるんだ?俺が寝てたところも普通の布団だし、いーたんの事だからソファで寝ろって言われると思ってたんだけど、うぅん。何だか記憶が曖昧だ。気持ちが悪い。自分の曖昧さが気持ち悪い。
とりあえず、いーたん起こすか。
「いーたんいーたん。おーい。愛しの(笑)ぜろりんが優しく起こしてるうちに起きろ―」
愛しの、とか。
マジで笑えなぇんだけど。言ってみたはいいけどこれでいーたんが起きなかったら俺の独り言になる。うん、やっぱり早く起きろ戯言遣い
という、俺の心配は杞憂に終わりいーたんは数秒天井を眺めてから体を起こした
「うぅ、・・・・起きます。・・・・・・あぁ、おはよう。」
「はよッス。寝起きで悪いが、お前に聞きたいことがある」
「なんだよ」
「お前の家に転がり込んで泊った所までは覚えてるんだけどさ、そのあとの記憶が曖昧でよ。それに、いつもは俺をソファーに転がして自分はちゃんとした布団で寝るいーたんが、俺と一緒に布団で寝てるしよぉ。朝から疑問だらけだぜ」
やれやれ参った参った、とわざとらしく首を横に振った
それに対して、いーたんは不思議なモノを見るような目で俺を見つめ、数秒後口を開いた。
「人の記憶力をどうこう言えたもんじゃないね。人識はぼくの部屋に転がり込んできてそのまま泊って色々あって一緒に寝たんじゃないか。」
「ふーん、そだっけか?」
「そうだよ。みなまで言わせないでくれよ」
ふーん、色々あって一緒に、色々、一緒に、色々、・・・・人識?人識!?
「ちょ、井伊さん!!?他にもツッコミたい所はあるけどよ。一つ、これだけは確認したい。俺の耳が都合のいいように変換されていないことを確認させてほしい。
もしかして、いーたんさっき、俺の事人識って言った?」
「当たり前だろ?」
俺の焦りを吹く風のごとく、そして、さも当たり前のようにいーたんは言う。
そして、爆弾を落としていった。
「それに、井伊とか懐かしい名字だな。人識と名字が同じになってから久しぶりに聞いたよ」
へ?
「いーたんさん。えと、あの、つまり、いーたんは零崎になったんだよな?いつの間に、殺人鬼に・・・」
「なに言ってんだよ。ぼくは戯言遣いではあるけど、人識の鏡でもあるけど殺人鬼じゃないよ。それに、ぼくは人識と同じ苗字になっただけだから別に君らの家賊になったわけじゃないさ」
「み、汀?」
「まぁ、間違えやすいから汀かな。どうしたんだ?朝から可笑しいよ」
いやいやいやいやいやいやいやいやいやいや!!!!!
ちょっと待って!待て待て待て待て待て!!!何このシチュエーション!何このフラグ!何この状況!!
まったく記憶にねーぞ、オイ
俺は酒とかのまねぇし、大将に殴られた記憶もない。じゃぁ、もしかして、いや、待て、もしかしたら俺の勘違いとか・・・
「・・・なぁ、いーたん。」
「何さ」
「具体的に昨日の色々って、何したっけ?何だか今日に限って記憶がいーたんより悪いみたいでよー。カハハハ、ハ・・・」
笑えねー・・・
冷や汗をかきながらいーたんの返事を待った。
「色々って、その、具体的にとか、言わせるなよ。恥ずかしいな。」
と、いーたんは少し頬を朱に染め、そっぽを向いてしまった。
可愛いなこの野郎とか、そう言う事を考える前に、俺は昨日一体何したんだ
!!!?何したんだ!何!?ナニしたんだよぉぉおおおぉおおお!!思い出せ!昨日の俺!!!忘れたら損だ!
「あぁもう!エンダァァアアアアアアァァァアアア!!!!!」
「うるさい!」
「どぅ!?」
頭に鈍い痛みを感じ、薄れゆく意識の中、ジェリコを片手に、俺を上から見てるいーたんが見えた。ジェリコで殴るかよ、普通・・・・
何十分経ったか、痛む頭を押さえながら瞼をあけた
よし、今度はちゃんと記憶がある。今から来襲してやろうと、勢いよく起き上がった。
ら、そこには、頬を軽く染めたいーたんではなく、変態兄貴だった
「へ?」
「あぁ、おはよう人識、随分いい夢を見ていたようだね。全部寝言になってたからついつい面白くなってずっと聞き入っていたよ。ところで、人識。そのいーたんって子はスカートの下にパンツを履いてるのかい?」
「マジかよ、全部とか、ありえねぇだろ俺、というかいーたんの情報何一つとして溢すかよ、いうわけねーだろ!」
「しょうがないな。でも誰かに伝えたい。」
「やめろ」
「そうだ。ツイッターでつぶやくか」
「やめやがれ」
聞きやしねぇ。この変態兄貴
「お、さっそくRTがきたようだ。」
「無視かよ」
「何々?
@zaregototukai変態なんですね、その刺青のある弟さん。刺青引きちぎっていいですか? だそうだ。」
「え、」
「お好きにどうぞ。っと。」
コレハキット夢ダソウニチガイナイ夢ダ夢ダ
夢なら覚めてくれ!!!!
さて、どれが夢でしょうか?