ぷろろーぐ?人物紹介?
勇者様であるフリーと従者リオン、この二人の日常をリオンが語ってくれます。
さて、本編の前にちょっとだけ二人の日常を覗いてみましょうか……
「ちょっ、リオン!? お前、何書いてんだよっ」
「日記ですが、何か?」
後ろから唐突にかけられたフリーの質問を流してボクは日記を書き終えた。
「いやいやいやいや! 日記なのになんで俺の事を書いてくれちゃってるのっ?」
どうやら、ボクが書いている日記を背後から覗いたらしく、大騒ぎするフリーのほうへ振り向き
「あー、勇者様であるフリーの事を客観的かつ正確に書き留めて、引退の暁には手記を出してボロ儲けしようかと」
そう言ってちょっと小首を傾げてみたりする、ボク。
「……リオン」
「はい?」
少し間をおいてボクの名前を呼ぶフリーを下から上目使いに見る。
「ちくしょー、泣いてやるぅ!」
そう叫び男泣きするフリーを見て、ボクは一度閉じた日記を開くとペンを再び走らせた。
「×月×日追記。
フリーの顔だけ局地的大雨」
「んなっ!?」
声に出しながら書くボクは言葉を失ったフリーの気配を背中で感じながら、小さく笑みを浮かべた。
まあ、基本的にこんなゆるゆるな感じのお話です。
うーん、こんなんで果たしてフリーは勇者様らしいところを見せることがあるんでしょうかね?
まあ、それはともかく次ページより『勇者様とボク』本編が始まります。
皆様がこの二人に呆れずお付き合いくださるよう、ひらにひらにお願い申し上げます。
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