一生かけてあなたを

夜。パッショーネのアジトは静まり返っている。

今日、nameたちはジョルノのボス就任祝いを、内輪でやっていた。
初めは酒盛りをし、懐かしい日々を語り、死んだ仲間たちとの思い出話に花を咲かせ、これからのことについて熱く語り合っていた。
しかし、宴が進むにつれてトリッシュが酔いつぶれて眠り、ミスタも本能の赴くままに眠る。
気がつくと、起きているのはジョルノとnameだけになった。

といってもnameはすでにへべれけで、まともに目を冷ましているのはジョルノだけだが。

「おーさーけー、もってこんかぁいっ、ジョルノ、ジョバァーナぁ〜!」
「…飲みすぎですよ」

nameは真っ赤な顔でジョルノに酒を要求する。まるでオッサンのようだ。

ジョルノはやたらと自分に絡み付き、酒臭い息を吐きかけるnameに少し苦笑いを浮かべる。
そんなジョルノの表情に気付かず、nameはにやにやしながらジョルノに抱きついていた。

ふと時計を見ると時刻は午前二時…。
ジョルノはそろそろnameも寝かせた方がいいかなと思案する。

「name、name」

ジョルノは膝枕を要求してくるnameに、もう寝ないかと提案をした。
…まあ酔っぱらいは素直にそれを受諾しないのだが。

「やぁーだぁー!」
「はいはい…」

じたばたと子供のように暴れまわるnameをジョルノは抱き上げ、アジトにある仮眠室へと連れていく。
その間にnameは大人しくなり、寝言のようにうーうー唸るだけになった。

仮眠室につくと、ジョルノはnameをベッドにおろす。なんの抵抗もなく、仮眠用のベッドに大の字になるname。
あまりの無防備さに、ジョルノは少し呆れた。

「ジョルノ〜…」
「今度はなんですか」

甘えるような声、酔いで潤んだnameの瞳に、ジョルノは少しどきりとする。心の奥に眠っていた欲が、じわりと表面へにじみ出てきた。
そんなジョルノの気持ちを知ってか知らずか、nameはワンピースの裾から伸びた白い足をジョルノの目の前に差し出す。

「靴脱げない」
「………………」

アルコールの力により理性をうち壊されたnameは、まるで無防備だ。下着が見えるかもしれない、ということはまるで考えていない。
ジョルノはnameの女王様のようなわがままを受け入れ、ひざまずく。

「今日はワンピースなんですね」
「えへへ〜…ねぇねぇ、似合う? 可愛い〜?」
「ええ、とても可愛いですよ」

ジョルノは複雑な作りをしたハイヒールを脱がせながら、恥ずかしげもなくサラリと誉める。
nameは一瞬固まったが、表情がいっきに軟化する。
…いつもなら照れて、蹴るの一発は食らっていただろうが…。酒は偉大だな、とジョルノは思った。

不意に、ジョルノはnameの足の甲にキスを落とす。

今日ぐらい、少し調子に乗っても、いいだろう。
ジョルノはnameのふくらはぎに唇を這わせた。

「ん〜…くすぐったい…」
「駄目ですか?」
「だ、め…じゃない…」

nameは口元に手をやり、顔を赤らめた。…いや、顔はもとから赤かっただろうか。
ジョルノの口元が、にやりと歪む。

多少なりとも、酒はジョルノにも影響を与えているようだ。

ジョルノの唇が、ゆっくりと這い上がってくる。
唇が移動するたびに、nameの背筋に細やかな刺激が走った。

やがて、ジョルノの顔がnameの下着の目の前にたどり着いた。

「やっ…はずかし……」
「恥ずかしがるnameも可愛らしいですよ」

ジョルノは下着に鼻先を埋め、おもいっきり息を吸う。
脳髄を刺激する臭い。ジョルノは本能的に、これが『メスの臭い』なのだと感じ取った。
目を閉じ、くらくらする臭いに溺れる。

ジョルノの指が、nameの下着の紐を掴んだ。それを引っ張り、ゆっくりと紐をほどいていく。
紐がほどけると、下着の締め付けが緩んだ。

「あ………ばかぁ…」
「nameに言われたくないです」

下着を剥ぎ取り、ジョルノは割れ目を指で広げた。
メスの臭いが強烈になる。
ああ、理性がどこかいってしまいそうだ。

下半身が熱を持つ。

ジョルノはベッドに上がり、nameを押し倒した。
自分自身を乱暴に取りだし、nameにあてがう。

童貞らしい、早急な展開だ。

まだたいして受け入れる準備が整っていないそこに、ゆっくりと自分を埋めていく。

「ばっ………! い、いた……っ」
「すいません、name……我慢、できなくて」

謝りつつも、ジョルノはnameへの介入を止めない。
痛みで酔いの覚めたnameが手のひらでジョルノの胸板を叩く。

唇を噛み締めるnameの表情に、ジョルノは申し訳なく思う反面、心の奥に眠る嗜虐的な欲望が加速するのを感じた。

自分を埋め終わると、ジョルノは熱い息を吐いた。

「ば、かぁ………」
「泣いてるnameも素敵です」

nameの目尻を伝う涙を舌で掬い、ジョルノはにこりと微笑む。
そして、勢いよく腰を振りだした。

「やっ…! ん、あっ…ああっ!」
「nameっ……あ…愛して、ますっ!」
「ばかばかばかあっ!」

揺さぶるたびに、nameの悲鳴のような声が響く。

そして、肉がぶつかり合う音に、水音が混ざりはじめた頃、ジョルノはnameのなかに全てをぶちまけた。










「すいません」
「わかればいいの」

シャワーを浴び終わったnameに、右ほほの腫れたジョルノが詫びる。
窓を見ると、夜は朝日に侵食され始めていた。

nameはベッドに腰掛け、腰をさする。

………結局、あれから三回も行為を繰り返したのだ。

ジョルノが力任せに突いてくるので、すっかり腰痛である。

「腰がいたい………責任とれ、馬鹿」
「はい。一生幸せにします」
「いや、そーゆー意味じゃなくて。腰痛の責任を」

…まだアルコールが抜けてないんだろうか?
nameはジョルノの顔を見やる。

いつになく、ジョルノは真剣な眼差しをしていた。

「……………」
「僕は本気です」
「……じゃあ、あの…………」
「なんです?」
「…あれ。…もう一回言って」
「…………………はい!」

nameの真っ赤になった横顔を見つめ、ジョルノは今までになく晴れやかな気分になった。





「name、愛してますよ!」








(僕の一生をかけて、nameを幸せにします!)
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