「ベタベタやの」
そう言ってなまえの顔を見たら顔を真っ赤にして目を見開いとった。
「やめっ…ぁ!」
「おぉー。やらしいやらしい」
指を割れ目に這わせればくちゅくちゅといやらしい汁が俺の手に絡み付く。
「ぁ、やっ…ん」
「いいの間違いじゃろ?」
指をゆっくりなまえの中に一本入れればなまえの顔が痛みに耐えるように歪んだ。
「いたっ、にお!…ぁ」
「きっつ…」
抜き差しを始めると痛い痛いと嫌がるなまえ。
「はぁ、ぁ…っ…」
「もしかして初めてなんか?」
コクコクと涙を流しながら頷く。意外だと少し思った反面、初めてが俺ということに嬉しいと素直に感じた。
「じゃあたくさん慣らさないかんの」
「えっ…、ぁあ!やっ!」
指を二本に増やしてなまえのいいところを探す。もう少ししたらなまえも痛みはなくなって快感だけになる。
「はぁ、ん!におっ…ぁ!」
「もうちょっとじゃき」
空いている手でクリをつまんだり擦ってやればなまえの身体がびくんと跳ねた。
「感じとる?」
「ぁ、…っ…あぁ!」
やっぱし俺は天才のようじゃ。初めは痛がっていたなまえも俺の愛撫に今は快感しか感じとらん。
「えっろいのー。なまえ」
「だっ…て、あ!仁王っが…」
羞恥で顔が真っ赤で熱くなっている。かわいいかわいいなまえ。早く俺のちんこを突っ込んでもっとあんあん言わせてやりたい。
「ん、ふっ…あぁ」
「ぐちゅぐちゅ言っとおよ」
「やぁ…、!あぁ…っ」
耳元で囁やいてなまえにキスをした。口づけをしながらも下の手は決して止めない。舌を入れてやればなまえも必死に俺の中に舌を絡めてくる。
「ふぁ、っ…ん」
「ちゅ、ん…くちゅ」
目をうっすら開ければ快感に耐えつつ、俺のキスに応えるなまえがまたかわいい。もう俺の理性も限界じゃ。
「なまえ」
「ふぇ…?」
触っていた手を止めればなまえが少しだけなんで?という顔をした。目がうるうるしとって抱き締めたくなる。
「指だけで満足か?」
「え…っ」
ニヤリと笑って聞けばなまえは困っていた。体をもじもじさせて、下を向いている。
「なぁ、なまえ」
「…」
「なまえちゃんのココ、かわいそうじゃよ?」
ツンツンと指でつついてやるとなまえは、ぁ…んと甘い声を出した。
「自分でなにをどうして欲しいかちゃんと言わないかんぜよ」
「っ…」
「ココは待ちきれんくってヒクヒクしとる」
愛液のついた手を厭らしく舐めればなまえはいっそう顔を赤くした。
「あ…」
「ん?」
「あたし、仁王とエッチしたい…。ほんとうは仁王が…だいすき」
その一言を言い終わってシーツで顔を隠すなまえ。この状況でのまさかの告白に驚いた。一瞬で俺の胸はドキドキとうるさくなった。
「仁王…?」
しばらく何も言わない俺に不安になったなまえがシーツから少しだけ顔を覗かせる。
もう、やばいナリ。
「きゃ!」
「なまえっ…なまえっ」
すごくいとおしくなってぎゅーっと思いっきりなまえを抱き締める。何回もなまえの名前を呼びながら。
「好きじゃ、愛しとぉ」
「あたしもだよ」
抱き締め返されてなまえの体温が伝わってくる。素直に俺を好きと言ってくれたなまえ。ツンデレは卒業じゃな。なまえと見つめ合って俺もなまえもちょっと恥ずかしくてはにかんだ。そしてゆっくりとなまえにもう一度キスをした。
「んっ…」
「ちゅ…ん」
カチャカチャと空いている手でベルトを緩める。キスをしたままチャックを下ろしてパンツを脱ぐ。あぁ、長かった。今までのいろんなことが頭をよぎる。なまえに何回叩かれたことか。でも、それもひとつの愛情表現だったんじゃな。俺はがんばったナリ。ありがとう神様!なまえ大好きじゃ。やっと俺の思いが通じる。早くなまえと繋がりたい。
「え…」
股間に違和感を感じた。
「仁王…?」
唇を離したら間抜けな声が出て、なまえもそんな俺をどうしたのかと問いかける。
「ねぇ…仁王?」
「あ、…うわぁあああ!!」
「え、ちょっ、どうしたの!?」
あり得ない現実に、思わず悲鳴をあげた。なまえは状況が把握できていない。
「なまえっ〜!!」
「何が起きたの!?」
俺にも何が起きたのかは理解できない。じゃが、ひとつだけわかること…。
「ち、…ちんこがない。」
涙が出た。さっきまでなまえに興奮してビンビンに反応しとった俺のちんこ。そのちんこが俺の股から姿を消した。
「っ…バカー!」
ぱちんと乾いた音が響いた。なまえに叩かれた。素直に痛い。
「うぅっ…」
「もう仁王なんて知らない」
シーツにくるまってそっぽを向くなまえ。俺のせいじゃないのに…。叩かれた所がヒリヒリと痛む。
「なまえ…」
「ぐすっ…」
鼻をすする音が微かに聞こえた。
「すまん、なまえ」
なまえを包むように抱き締める。顔は見せてくれないけれどなまえは泣きながら口を開いた。
「せっかく…仁王と結ばれると思ったのに…」
「うん、」
「なのに…なんなの!この終わり方!あり得ないでしょ!」
泣いていたはずのなまえはいつの間にか怒っとった。
「まじ、アイツ許さない!」
きっとアイツとはあの人のことだろう。あぁ、明日が怖い…。戦争が起きるナリ。
「なまえ」
「なに?」
「今度するときは覚悟しんしゃい」
ちゅっと軽くリップ音をたててなまえに口づけをした。
「うん…」
「かわいいやつじゃ」
俺たちは一緒に布団にくるまってイチャイチャした。しばらくしたらなまえは全力疾走の疲れからか、眠ってしまった。
「…なまえ、愛しとぉよ」
なまえのおでこにキスをして俺も目をつむる。…覚悟しんしゃいとは言ったものの、俺のちんこは本当に還ってくるんじゃろうか。もしこのままあの人の呪いが解かれんかったら俺はなまえと一生セックスできん。うわあぁぁぁあ。なんだかすごく不安になってきた。
2010.6.15
(修正2011.5.18)