小説




とても大好きだった人がいたの。彼は背が高くてむらさきのキレイな瞳をした人だった。
でも、その人はこのガレキの街よりきらきらした街の方が良いって、行かないでって泣く私にキスを一つのこして去っていった。
私はまだ子供だけど、あの時は今よりもっと子供だった。だから連れて行ってともいってらっしゃいとも言う事が出来ずにただ泣いていた。





今でも、彼の夢を見てるの。
今度、もしだよ。もしもまた出会えたら私は今度は、笑いながら彼に言ってあげるの。


「Good-bye!ジャック。大好きだったよ」


今でも大好きなのに、彼を困らせないために過去形にするの。





Good-bye
(このキモチ、いつかは忘れられるかな)
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