こんばんはー。
そんな馬鹿っぽい声が聞こえたのは今から10分前。


そして今、その馬鹿は我が家の食卓を我が物顔で
居座っている。

そんな馬鹿の隣にもう一人の馬鹿予備軍が座っている。



「やいやい、そこのお二人さん。」

「何〜?優梨奈。」

「ん?」

「ここは君たちのお家じゃないよ。早くお家に帰らなきゃ
 パパ上やママ上が心配したりしなかったりするよ。」

「あー。大丈夫。むしろ俺、母ちゃんに出てけって言われたから」

「俺も。」



なにを寝ぼけたことを。

湊ママ、どうしてこんなやつを家によこしたのさ。
んで蒼。あんたのお母様はそんなこと言わないよ…!



「帰れ。不法侵入め。」

「あら、優梨奈。二人にそんなこと言わないの。
 大体女の子なのにそんな言葉遣いしちゃダメでしょう。」

「そうよ優梨奈、まったく…、いってぇ!」



ふんっ、ざまあみろ。

突然会話に紛れ込んできたマイ母上に便上して
私を馬鹿にしようとした湊には一発蹴りを入れておいた。





まあ、そんなこんなで
賑やかとは言いがたい、むしろ近状迷惑なんじゃないかってほど
騒いで帰っていった湊と蒼。


私はやっと落ち着いて家でゆっくりすることが出来る。


お風呂も上がり、自室に戻る。




「よっ!…って、優梨奈!んな格好で俺の前に現れるなー!!」

「っ、うっさい湊!」



顔を真っ赤にさせそっぽを向く湊。

確かさっき帰ったはずだよね。
私ご丁寧に玄関まで見送ったもん。二度と来るなと意味を込めて。

どこから進入したんだ。

それは簡単だった。
部屋の窓が空いてるじゃないか。

よくある話。家と湊の家は隣同士にあり、部屋の窓から行き来できるという
いらんオプションが付いているのだ。


「ふ、服を着ろ…!」

「お前の目は節穴か。ちゃんと着てるんだけど。」


私の今の格好はキャミを一枚と半パンを着ている。
…至って普通ですが?


「馬鹿…!んなの、服って言わねぇ!!」


何よ。こんな真夏には妥当でしょ。



不法侵入、むしろ不審者。



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