なんだろう…この懐かしい感じは…
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「あーっ!兄ちゃん!それ、俺のアイスじゃん!楽しみにとっておいたのに!」
「ごめん駆。」
「うぅ…もう、兄ちゃんったらしょうがないなあ…」
「そうだ、駆。公園に行こう。」
「公園?いいけど…なんで?」
「練習、付き合ってくれるか?」
「うん!もちろんだよ!」
俺の兄ちゃん、逢沢傑はサッカーがとっても上手くて、日本サッカーで期待されている人。
そんな兄ちゃんが俺は大好きなんだ。
兄ちゃんとサッカーをしてるときは、本当に楽しい。兄ちゃんのプレーに少しでも近づけるように、俺も練習を頑張っているけどやっぱりまだまだダメみたいだ。
「くそ〜!またダメだったよ…兄ちゃん、どうやったら出来るようになるかなあ?」
「駆。俺はお前と一緒になら、世界を相手にしてでも勝てるって信じてる。」
「兄ちゃん…?」
「お前は…サッカー好きか?」
「うん!好きだよ!兄ちゃんとやるサッカーはもっと好き!」
「そうか。その気持ちを絶対忘れるなよ。」
「うん!ほら、兄ちゃん!早く続けようよ!」
「ああ。そうだな。」
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にい…ちゃん……
「………夢か。」
このときの俺は、兄ちゃんが何を伝えたかったのか、よくわかっていなかったんだと思う。
俺がサッカーから逃げることもなく、これから先も、ずっと兄ちゃんとサッカーがてきるって、あの頃の俺はそう思って、ただボールを追いかけていたから。
でも、兄ちゃん。今ならわかるよ。
兄ちゃんが俺に何を残そうとしてくれてたのか。
諦めたら、その瞬間に負けが決定しちゃうんだよね。
だから俺、諦めないで頑張るよ。
兄ちゃんはずっと、俺の心の中にいる。俺と兄ちゃんは今でもずっと一緒で、離れ離れなんかじゃないよね。
兄ちゃんの夢…
ううん。“兄ちゃんと俺の夢”絶対叶えてみせるから。
―――ドクン。
「カケ兄ーっ!ご飯出来たってよー!」
「あ、うん!今行くー!」
きっと、頑張れって言ってくれたんじゃないかな。
ね、兄ちゃん。
-end-