シークレットシークレット(Perfume)
「ねぇ、名前」
「ん?なに?」
「僕のこと好き?」
「好きだよ?」
「何その疑問系…」
「ねぇ…それよりなんであたしは押し倒されてるのかな?」
事の始まりはつい10分ほど前
屋上でいつものように名前とお昼を食べていた
今度のクラス替えの話やらなんやらたわいない会話をしながら
僕たちは付き合っているわけじゃないが、僕は名前が好きだ。
時々その事を名前に伝えるが、冗談と思われてるのか、「あたしも」とか「ありがとう」とか軽くあしらわれている
そんな名前に僕は正直痺れを切らしていた
しばらくして名前が校庭側の柵に持たれてグラウンドを見ているとサッカーをしていたクラスメイト(たぶん男)に声をかけられたようで楽しそうに話し始めた
その後姿を見つめていたらなんだか言いようのない感情がもやもやと湧いてきた
そして僕はまだ話し途中だった名前の腕を引っ張って、
今にいたる
「今日こそはちゃんと返事を聞かせてよ」
「ちゃんと答えてるけど?」
「茶化さないで」
「あ、カヲルの眼きれ〜」
「もぅ〜!だ〜か〜ら〜…っ!!」
ふざけている名前に怒って抗議しようとしたら、
……あれ…今………キス、された?
「ふふっ。びっくりした?」
「えっ?!ちょっと!名前!どういう意味?!」
「さ〜あねぇ〜!」
綺麗な笑顔で僕からさっていく名前
呆然とその場にしゃがみ込む僕
最高の甘い笑顔で嘘ついた
君はいつでもシークレット