勝手な推測で話しています。信憑性はありませんので注意
「男がさー、若い女に目がいったり、女が若い男を可愛く思うのってより良い子孫を残すために遺伝子によって本能的に求めてるんじゃないかな〜?って思うんだよねー」
「急にどうしたんだい?頭でもぶつけた?それとも新種の病気?」
「ん〜?いや、ふと思ったんだよねぇ………てかさらりと失礼だな。あたしだってたまには難しい事考えたりくらいするよ」
「はぁ……明日は満月なのに雨か…」
「カヲルく〜ん?そろそろあたしキレるぞ〜?」
「ふふ。冗談に決まってるじゃないか」
「……(絶対本気だよね)」
「僕がそんな失礼な事を本気で思うはずがないだろう?」
「人の心勝手に詠まないで!?」
「それより、その名前の理論が正しいなら人間は所詮決められた道を歩かされているにすぎないって事だね」
「どんなに生態系の頂点に立っても人間だって遺伝子には逆らえないんだよ」
「えらく人間に否定的なんだね。名前も人間だろ?」
「カヲルは使徒だもんね」
「……寂しいのかい?」
「ううん、ただカヲルはそんな本能に動かされたりしないじゃん?それって本当に自分の意思で物事を選択してるって事でしょ?なんかそういうの羨ましい…」
「僕には人間の本能は分からないけど、何かを欲する気持ちは理解できるよ」
「例えば?」
「そうだね……名前を僕だけのものにしたいっていう独占欲とかかな?」
「あはっ、人間だとしたら、それはより良い遺伝子を残す為の選択としては不正解だね」
「僕は今が幸せならそれで良いよ。僕の見ることのない未来なんてどっちでもいいのさ」
「カヲルはやっぱりカヲルだね。あたしは遺伝子に組み込まれたマニュアルによって動いてるのかな……
こうやってカヲルが好きって感情も、カヲルがあたしより若くてより良質な遺伝子を持ってるから本能的に惹かれてるだけなのかな…」
「……僕はそれでもいいよ。例え遺伝子による選択だとしても名前が僕の側にいてくれるなら」
「そう…ねぇカヲル。若くない遺伝子を持ったあたしと非量産的な行為しませんか?」
「くす…どのみち僕には何も新しいものは生み出せないよ」
さぁ、未来へと続かない快楽を求めよう