毎日の日課になりつつある晩酌
梅酒から始まりカクテル、ハイボール、最終的にはワイン……


「名前、飲み過ぎ」
「んん?そんなことないよぉ〜」
否定しても明らかに酔っている

はぁ、

カヲルがため息をひとつつく
読んでいた本を置き、テーブルの上のワインにコルクを戻す

「あ、まだ飲むのにぃ〜!」
「もう今日はこの辺にしといたら?明日もあるんだから」
「うぅ〜……」

強制的に晩酌を終了させられるが酔った勢いもあり言うことを聞かない

「や、だっ」
再びコルクを開けグラスに注ぐ
「あ、ちょっと。もう天邪鬼だなぁ…」
「ふふふ」
嬉しそうに笑ってつまみの柿ピーに手を伸ばす
「あ、柿ピー無くなった…」

仕方なくワインだけ飲みボーッとする
一日のあれこれが頭を巡り思わずため息が出る

ふと隣で本を読んでいるカヲルを見る
…………………イケメン
見てるだけで癒される

上から順番に視線をおとす
綺麗なアッシュグレーの髪
ビー玉のような赫い瞳
透き通った白い肌
優しく微笑む口元

いくら見てても飽きることはない
造形美のように

カヲルの唇を見つめる
果実のように美味しそうで、甘そう

喉が、なる

スッと近づく

「カヲルの唇美味しそう…」
「酔っ払って…っ!?

カヲルに覆いかぶさり、喰べるように口をつける
…………美味しい…

くちゃくちゃと粘着音が響く
唇を舐めたり、舌を軽く噛んだりカヲルの唇を喰べる
甘いような、しょっぱいようななんとも言えない味

「ん……カヲル…」
カヲルがあたしの髪に指を絡める
しだいにカヲルから舌を絡め、歯列をなぞってくる
もうどっちが喰べてるのか分からない
酔いもあり意識が朦朧としてくる

どちらとも言えずゆっくりと離れる

口角に付いた唾液を拭う

「カヲル、ご馳走様」

「……美味しかった?」

「すっごく、」


これからはカヲルをおつまみに晩酌しようかなぁ


「ねぇ、名前。もっと喰べたくない?」
「へ?ちょっ!ぅわっ!?」
カヲルがあたしに覆いかぶさる


「たくさん召し上がれ」









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