とくに何もないだらだらした金曜の夜
観たいドラマもないし、ベッドで携帯を見る

カヲルはというと
ソファで本を読んでいる

誰も観ていないTVは金曜ロードショーで、洋画がながれている
ふとTVに目をやると洋画特有の俗に言うベッドシーンの真っ最中

う……なんか気不味い…
カヲルをチラッと見る


っ!……カヲルも見てる……
こういう雰囲気の時なんか恥ずかしいんだよねぇ…
チャンネル変えちゃおっ

無言でチャンネルを変える

「あ、」

「えっ?なに?変えちゃダメだった?」

「いや、別にいいけど」

変に意識したらダメだ……普通に…普通に…
何事もなかったかのように携帯を見る



パタン、


カヲルが本を閉じてベッドに乗りかかる
「ねぇ名前」
「ん?」
ちゅっ
「僕たちもしよ」
「…………まさかカヲル……さっきの映画で?」
「あは、ムラムラしちゃった」
「中2の男子か……」
「嫌?」
「……………」
少し考え、無言で首を横に降る

「名前…」
目を細めて微笑むカヲル
優しいキスが降りてくる
目、鼻、口……順番に丁寧に

「んっ」
耳を舐められる。
ピチャッ、と音が響く度に震える
あたしの反応にカヲルが執拗に音をたてて責める

しだいにカヲルの手が下におりてきて下着の中に入ってくる。最初は秘所を撫でるように
そのうちに指が挿入られる
優しい愛撫に悦ぶ身体。口からは小さく吐息がもれる

「ん……ふぁ…っ、…」

「名前、可愛い。もっとしてあげるね」

「っ、カヲっ!…や…」

指が増やされかき回される。堪らず声をあげる
「気持ち良い?」

「ん……」
小さく頷く


「あっ!そうだ!!」
突然止まるカヲル

「えっ?!な、なにっ??」
急な事で状況が理解できないまま固まる

「こないだ買い物に行った時に面白い物見つけて買ってみたんだ!」
「え??」

固まるあたしをおいて棚を漁るカヲル
………何だか嫌な予感がするんだけど

「あったあった!」
ジャラッと銀色の無機質なそれがカヲルの手に握られている
「!!!!!!?カヲル!そ、それ」

「ふふっ手錠だよ」
刑事ドラマでよく見るやつじゃん…まさか……

「名前こういうの好きそうだからさ、いつもと趣向を変えてみようかなと思って」

「っ、確かに前に興味はあるって言ったけど…て!ちょっ!!」
微かな痛みとともにカシャンッと右手に手錠が付けられる
「ちょっと待って!カヲルっ!」
「なに?面白そうじゃん。はいっ」
「な!!これじゃ身動き取れないじゃん!!」
抗議する間もなく両手に付けられ手を後ろに回した格好になってしまった

「こういうのが名前は好きなんでしょ?」
クス、と楽しそうに笑う

う…確かに否定は出来ないが

身動きが取れないまま愛撫が再開する
「んっ、…やっ!…ふぁ…」

身体が震える度に手錠がガシャガシャと音をたてる

胸の突起を遊ぶようにかじられ、片手で揉まれる
もう片手で秘所に指が挿入られクッと指を曲げたり出し入れをされる

「…!そこ…だめぇっ、んんっ」

「ここ?」

「んっ!!!ぁあっ!」

「え?もっと?」

「ち、がっ!やっ!…カヲっ!やあぁっ」

「今日は随分と気持ち良さそうだね。そんなに手錠が良いのかな」

あたしの羞恥を煽る
でもカヲルの言うとおり。いつも以上に感じてしまう

挿入ていい?
耳元でカヲルが囁く
それだけでぞくぞくする
こたえる余裕もなく、頷く

後ろ向きにされ、カヲルにお尻を突き出すような体勢になる

ゆっくりとカヲル自身がはいってくる。結合部からいやらしい音が漏れる

「ふぁあ!…んっ…ぁっ」

「っ!きつっ!ちょっ名前もう少し力抜いて、」

「ん…無理ぃ…やっ、はぁ!」

上下に揺さぶられ、腕を掴まれ突き上げられる
手錠をしているせいで抵抗できずいつもより奥まではいってしまう

「すご……びちょびちょ…太腿まで垂れてるよ……手錠されてこんな濡らすなんて変態なんじゃない名前」

「っ!ぃわな、…で…んんっ!」



ガンガン突かれて罵られて…
なのに悦んでいる。あたしの身体が


「カヲルっ!ぁあっ!…き、もち…いっ!」


「クス…素直だね……っ!
僕もっ、…そろそろ……出していい?」



「んっ!……ああああっ!!!」

頷くと同時に熱いものが流れてくる




「はっ、はぁ……はっ…」
肩で息をしながらカヲルの出したものの感触を身体で感じる













「名前があんなにどMだったとはね、」

「…………………」

ニヤニヤしながら話すカヲルに顔を紅くして頬を膨らます事しかできない

「次は何を使おっかな〜」
語尾に確実に音符が付いてる!てくらいうきうきと棚を漁る

「……他にもなんか買ったの?」

「うん、これとかいいと思うんだけど。あっ!こっちかな?」

「っ!!!!」

次から次へと出てくる玩具の数々…


「没収っ!!」
ごっそり掴んで、鍵の付いたラックに入れる
「あっ!ちょっと!名前だって悦んでじゃないかっ!」

「聞こえませ〜んっ!」





…でも、たまにはいいかもしれない……なんてね










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