3/7 pm5:45
@my room


「ねぇ、名前」
「ん〜?」
「バレンタインのお返し、何がいい?」
「そういうの本人に聞く?普通…」
「名前が欲しいものをあげたいんだよ」
「サプライズとか期待してたのにぃ〜…」
「だって君、要らないものだとあからさまに顔に出るじゃないか。せっかくなら喜んでほしいし」
「正直者なんですぅ〜!」
「……で、何が欲しいの?」
「スルーか!ん〜……………机?」
「机ねぇ……」
「PC用に新調したいかな」
「なら週末IKEAに行って品定めしようよ」
「IKEA?!わ〜いっ!!久しぶりだな〜!」

まだ買ってもいないのにすごいはしゃぎっぷり……可愛いなぁ…

「え、なに?」
「ん?」
「今ジッと見てたじゃん、なんかバカにしたかんじで」
「してないよ。」
「え〜〜!今、絶対バカにしてたーー!!」







3/9 pm0:16
@IKEA


「ん〜……なんかしっくりこないなぁ…」
「これは?」
「木目調がいいんだもん」
「じゃあ、あっちのは?」
「あ、あれちょっと良いと思う。一応保留」
「ちょっと休憩しない?何か飲もうよ」
「そうだね……ひと休みしようかな」


「名前、紅茶でいい?」
「うん。ありがとう」


「ふぅ……」
「候補は絞れた?」
「ん…最後に見てたシンプルなやつと、キーボードが置ける引き出し付きのやつのどっちかかなぁ…」
「最後に見た方がいいんじゃない?」
「ん〜…そうだね…そうしようかなぁ
もう一回見て決めよっかな」





「こっちのシンプルな方にします!」
「うん。そっちのが良いよ」







"お会計¥23,900です"
「はい。」
「え、いや名前。僕が払うって」
「え?いいよ。自分で払うよ」
「いいからっ!」
「いや、でも、」
"………あの…"
「もう、カヲル。店員さん困ってるから!
じゃあ、半分出すよ!」
「分かったよ…」




「は〜早く家に帰って組み立てたいなぁ」
「………」
「どうしたの?カヲル」
「いや、なんでもないよ」


他のものを探すかな………






3/13 pm8:30
@Shingi’s room


「で、決まったの?バレンタインのお返し」
「決まってない…シンジくんだったら何を渡す?」
「僕?ん〜……クッキーとかかな?」
「シンジくん料理上手だからね…」
「甘いものなら女の子は好きだと思うけど」
「ん〜……」






3/14 pm7:16
@my room


「うぅ…ちょっと食べ過ぎた…少し横になっていい?」
「ふふ。いいよ」
「ふぅ〜……」


「名前」
「ん?」
「バレンタインのお返し渡そうと思ったんだけど…」
「え?いいよ、机買ってもらったし」
「いや、名前と一緒に買ったし
でも他に思い浮かばなかったからさ…
代わりと言ったらなんだけど、名前のおねがいなんでも一つだけ聞くよ」
「え、なんでも?ほんとに?」
「うん。ただし一つね」
「えっ!ちょっと待って!えぇぇぇ〜!!どうしよう〜!」




「決まった?」
「ん……はい。決まりました」
「なに?」
「えっと、……来年も再来年もこれからず〜っとホワイトデーはあたしと一緒にいること!」
「……………そんなんでいいの?」
「そんなんて…あたしにとっては大事なことだもん!あ〜…言うんじゃなかった…恥ずかしい〜〜!!」
「あは、なにも怒らなくてもいいじゃないか。ごめんよ」


「こちらこそ、喜んで。


僕の一生分の3/14を名前に捧げるよ」









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