※失禁ネタが苦手な方はご遠慮ください





「どこ行くの」

観ていた試合のDVDを一時停止させ、ジーノの自宅にある自棄に体が沈むソファーから達海が立ち上がれば、横に座っていたジーノが腕を伸ばし達海の手を掴む。達海は首を傾げた。


「どこ、ってトイレだよ」
「そう」

捕まれたままのその手は解放されない。放せよ、とぶらぶらと左右に揺すって訴えてみても握る力は緩まない。相手の考えることがわからない。達海がジーノの顔を窺うとニコリと笑みを返された。もう片方のジーノの腕が達海の腰へと回る。


「行きたいんだけど」
「だーめ」


やわらかく落ちた否定の言葉。続いて襲うのは溶かすような口づけ。ジーノの膝の上に跨がるように誘導されてしまう。



「……っ…じ、の…俺トイレに行きたいんだって」


肩を押し返すも、より強く腰を引き寄せられる。制す言葉も相手の唇で塞がれる。困る。困った。どうしよう。どうする。焦りが半分。もう半分の思考はすでに相手によって侵食された。崩壊させられてしまった理性。熱を持ち始めた躰。目の前にある美しく整った顔に全てが堕ちてしまうのは時間の問題であった。



「漏れちまう、から」

しかし、最後に残ったほんのわずかな羞恥心がまるで酸素を得てして再び燃え上がる炎のように勢いを増し強くなる。


「いか、せてっ」


達海の手はすでに股間へと伸ばされていた。恥ずべき姿だった。足を閉ざそうと自然と内股になるがジーノが間にいる。


「じーのっ、やだ、」


もう膀胱の限界だった。ちろりと一度溢れでた尿は防壁を失い止まることはない。独特の臭いが鼻を通る。湿った下衣が気持ちが悪いと思うこともなく、頭が真っ白になった。呆然となりながら達海はジーノの顔を眺めた。




「カワイイネ」

ははっと笑いだしたジーノに固まることしか出来なかった。




「アイシテル」




耳を抜けていったアイの言葉




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