※甘さを求められる方は回れ右

―――――


部屋のドアをそっと開ける。聴こえる微弱な振動音と漏れる自分の名前にジーノは口角を上げた。
ベッドに近づいて、シーツを握り締めながら、体内に埋め込まれた玩具に震える達海に声をかけた。

「やぁ、タッツミー」
「………ぁ…じ、の…たす、けてっ……ひっ…」
「お帰りなさい、でしょ?」
「あ゛ぁッ…う、…ふ……あ」

プレゼントした赤い首輪をくいっと引っ張って、顔を向けさせる。焦点の合わない瞳にはすでに水滴が溜まって溢れ落ちていた。


「ふふ、さぁ、タッツミー?」
「……ぁ、っ、おか、え、りなさっ、ぁッ…まっ、てッ!…いや゛ッんあ゛ああッ」

後孔にくわえられたバイブをより深く押し込めば、達海は数回目の絶頂を迎えて、力なく崩れ落ちる。そんな達海にくすりと笑うと自分はベッドに腰を下ろす。

「いっぱい出したようだね。玩具でも感じちゃう身体はホント、淫乱だよねぇ?」
「ちが、…ジーノ…ごめ、なさ、…っ…ひ、」
「わかってるでしょ?タッツミーは何をすればいいの?」


ジーノの言葉にハッとして達海は床に膝をついた。それから、ジーノのジーパンのファスナー下げる。震える指で、ジーノの性器を露にすると、ゆっくりとそれを口に含む。

「……、…ん…ぅ…んぅ」
「ハハ、上手くなったよタッツミー!」


不意に、ジーノが腰を揺らし、達海の喉の深くへと性器を打ち付ける。苦しみから、嘔吐が洩れると、またジーノは笑った。

「自分のも触って一回出しなよ」

言われるままに、達海は片手を自分の性器へと伸ばした。ぐちょぐちょに濡れた性器を扱くとすぐに襲う射精感。目で訴えると、ジーノは愉しげに目を細めた。

「……ん、ぐっ…ぁ、…ん、が、……っ」

床に吐き出された白濁と同時にジーノも達海の口内に熱を吐いた。達海は、喉に詰まった気持ち悪さにむせながら、床に倒れこむ。


「……ぁ、…っ」
「床を汚したらダメだよねぇ?………舐めなよ」

ジーノは足で達海の萎えた性器に触れる。自分が来る前に何回イったのかな?と頭の中で思う。

「……良い子だね、……好きだよタッツミー」


ちろっと舌を出して、舐めとる姿に、ジーノは高揚した。腕を乱暴に引っ張ってベッドの上に誘う。体力の限界かぐったりとした達海は、ジーノを薄く開いた目で見つめた。


「ご褒美をあげなくちゃね」


玩具を抜き取ると、ジーノは自分の性器を遠慮なしに挿入する。今までくわえていた玩具のお陰かすんなり入ったそこは熱をもった性器を歓迎するかのように蠢き中へと誘うようにキツく締め付ける。叩き付けるような腰の動きに合わせて上がるのは悲鳴に似た喘ぎの声。


「は、ああ゛ぁっ…じ、のっ…ジーノッ、あ゛ぁ、ひ、んッ、ッ、もう、出る、やっあ゛ぁ」


絶頂を迎えると同時に達海は意識をも飛ばした。
ジーノは達海を抱き寄せ、首輪を取ると代わりに紅い痕を残した。


どうだい?
自慢の犬なんだけど。
すごく愛しいんだよね。



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