あ、と声を洩らして何かしらを思い出した持田は自分の持ってきたバッグを手繰り寄せると手を突っ込んでごそごそと中を探し始めた。俺の体内に性器を挿し込んだまま。ズルリと抜けそうで抜けない際どい位置のまま先端だけが内壁を擦る。いい加減もどかしく感じて持田を呼べば、待って、と制される。この期に及んで待てるか。動いてもらえないなら自分で動けとばかりにゆっくりと腰を動かそうとしたその時、
カシャッ、

目の前に一瞬の光が走る。間抜けな音。シャッター音。……ああ、

「……うそ、…」


理解し終えると同時に持田が腰を落とす。待ちわびた快楽に思わず声を上げると再び、カシャッ。

「や、持田っ、なに撮って、うそっあ、やめっ」


なんで?何してんの?
頭ではそう叫んでいる筈なのに自分の口から発せられるのはきちんとした言葉にもならない。耳を塞ぎたくなるような喘ぎ声。

カシャ、カシャ、と不定期に切られるシャッター。
そのたびにフラッシュがチカチカと。


「達海さん、撮るたびスゲーキツくなる。感じるんだ?」

違う、と首を振る。
恥ずかしい。35歳の男のこんなみっともない姿なんて撮んじゃねぇよ。馬鹿だろ。やめろ。やめてくれ。

零れ落ちる涙。
なんだか、情けない。


「…持田、…やだ、…やめっ、ろよ…」

持田の胸に額をつけて、懇願する。ポタポタと落ちる水滴を持田の指が優しく拭う。

「……それ、反則だから」

もう一度、カシャ。
それを最後に持田はカメラをベッドの脇に退けると俺の足を掴んだ。今までよりもっと深く突けるように体制をつくる。


「わ、あっ、…ふか…っ」
「きもちいい?」
「んっ、きもち、いっ、んぁ」
「俺もイきそっ、達海さん、最高っ」

持田の精液に身体がビクッと奮える。抜かれた性器によって納まりきれない精液が腿を伝う。


「泣かせてゴメンね。でもスゲーいい顔の達海さん撮れた」
「ヘンタイだ」

呟いたら持田は眉間に皺を寄せた。

「だって仕方ないっしょ。なかなか俺たち会えないんだよ?さびしいじゃん」


確かにな。確かにさびしいけども。

「それさー撮ってどうすんの?写真飾んの?」


持田はハハッと凄く素敵な笑みを返してくれました。





え、お前も一緒に写らなきゃヤダ



持田の寝ている隙にデータをこっそり抜き取ったら案の定怒られました



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