俺より階級が上だが可愛い後輩が出来た。

「るーるるる。るーるるる」
「………喧嘩売ってんスか?」
「先輩後輩のスキンシップだばかやろー」
「アンタがばかやろーだよ」

昼に喰った海王類の骨付き肉(照り焼き味)の骨の部分を親指と人差し指と中指の三大ゴールドフィンガーで摘まみながら日当たりの良いベンチに寝そべるクザンくんの目の前でブラブラさせれば物凄い嫌な顔をされた。
おいおい可愛くないぞ後輩よ。
まぁ可愛いと思った事ないけどな!

「矛盾してますよねソレ。あと俺別に可愛いとか言われても嬉しくないんで」
「そうか。可愛くないなお前!!」
「先輩だからって容赦しねーぞ!?」
「なんだ!?やるか!サカズキが相手になるぞ!?」
「自分じゃねーのかよ!?」

ナイスツッコミ魂を見せるクザンくんに「良い調子だ!」と褒めてやり親指を立て油断したのを見計らいゆっくりと下に向ければ一面が氷畑になった。

今日は良い天気だから氷も解けるのが早くて助かるなと(何でか分からないが)疲れた顔をするクザンくんの横で共にかき氷を食べる。
ちなみにレモン味だ。そしてクザンくんはブルーハワイだ。

「ブルーハワイ食った後って舌が化け物になるよな」
「色がですよね?それは色がですよね?」
「てかレモン味薄いな。つうか俺イチゴの方が好きなんだけどなぁ…」
「人 に 作 ら せ て お い て そ の 言 い 草!!」
「おいおい氷はもうノーウェルカムだよクザンくん」
「(もうやだこの人の傍若無人っぷりというか話しを聞かないマイペースな性格…!!)」

興奮してるのかかき氷にスプーンをぐさぐさ挿すクザンくん。
どうしたんだろうかこの子…情緒不安定なのかしら。
まぁかき氷が美味いからそんなお前の精神安定剤になってやるよクザンくん!

「てな訳で今度はイチゴにするからかき氷出せよ」
「アンタの血でイチゴ味のかき氷作ってやっから頭出しやがれです先輩」