マーフィーが「手作りチョコが食いたい!」とうるさいので作る事になった。
簡単に作れる生チョコにしようとミルクチョコレート、バター、生クリーム、ココアパウダーをスーパーでさっさと買い同じくさっさと家へと帰った。
周りの奥様方の目がとても痛かった。

「さてと…やるか」
「おう!」
「………いやいやいや。何でお前が居るんだよマーフィー!?」
「…手伝いに来た?」
「(やべぇ…成功する気がしねぇ…!!)」

菓子作りというか料理自体しないマーフィーに作れるかなんて無理だ。
なので刻むのと分量を量るのは俺が全てやってそれ以外(混ぜる作業だけ)をマーフィーに頼む事にした。

「俺も刻む!」
「止めろ。殺人現場になる。絶対駄目だ」
「むー…」

なんやかんやで(マーフィーに邪魔されながら)生チョコが完成した。
何時もの倍の時間が掛かってしまい凄く疲れたがマーフィーの嬉しそうにチョコを頬張る姿を見たら疲れなんて吹っ飛んだ。
あまりに嬉しそうにするので俺もつられて嬉しくなりチョコを一つ口に放り込んだ。
甘い味が口の中に広がった。