『あ、臨也!』
「やぁどうしたの◎◎」
『お腹空いた』
「何が食べたいの」
『クレープ』
「それなら原宿かな」
『お、いいねーついでに買い物したい』
「仕方ないなぁ」

笑いながらあたしの頭を撫でる臨也の手が好きだ。こいつはあたしが言うのもなんだけど、性格は最悪だし常に黒いオーラ纏ってるし言う事の8割気持ち悪いしとても高校生とは思えない言動に思考回路をしている、所謂変人だ。

『ていうより変態?まぁどっちも一緒か』
「◎◎には言われたくないなぁ」
『だよね』
「それより、いいの?」
『なにが?』
「俺とデートして」
『いいよ別に、臨也は嫌なの?』
「そんなわけないでしょむしろ光栄だよ」
『顔は満面の笑みのくせに完全なる棒読みだよ臨也くん』
「だってまたシズちゃんに怒られるんじゃない?」
『うん、いいのあたし静雄が怒った顔好きだから、て知ってるくせに』
「まぁね」
『本当は泣いた顔が見たいんだけどそれは無理そうだから』
「君は本当に面白い事を言うね」
『だからせめて困らせたいんだよね』

多分静雄があたしの前で泣くことなんてこれから先、一生無いだろうから。それならせめて困らせてやりたい。そしてそんな彼が一番嫌がる事はなんと言ってもこの男、折原臨也とあたしが接する事だ。

「俺もシズちゃんが嫌がる事なら何だってするよ」
『そういった意味では同士みたいなもんだよ、臨也』
「そうだね」
『それにあたし、残念ながら臨也の事は嫌いじゃないんだ』
「それは奇遇だなぁ、俺もだよ」
『だから早くクレープ食べに行こう』
「仕方ないなぁ」
『あたし今日お金ないんだもん』
「いつもだろ」

なんだかんだ言いながらついて来てくれる臨也が好きだ。一体なんでそんなに金持ってんのって毎回疑問に思うけど、怖くて聞けない。まぁどうだっていいけど。

『あ、新羅だー』
「あれ、二人してどっか行くのかい?」
『うん、デート』
「あぁそうか、楽しんで」
『じゃあね新羅、セルティによろしく〜』
「ああ」



そして翌日静雄に怒られる
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