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「ごめんなさい、そう言うの興味ないから」
「でも、これから教えるから!!」
「だから興味ないって言ってるの」
所謂告白ってやつ。告白されるのは初めてではない、この学園に入学してから何回もあった。が、全部断った。だって興味無いもの。この場を立ち去ろうとしたら腕を掴まれ無理矢理壁に押し付けられた。
「ちょっと止め「明希から離れろ」
この声、かず君だ。かず君は私の前にいた男子の胸ぐらを掴んで、こいつに手出したらただですまないからなと威嚇した。す、すいません!!そう言って逃げ出した男子。弱っ!!かず君の一言にびびってるじゃん。ダサっ…。かず君の差し出した手を取って立ち上がる。
「見えてたんでしょ?」
「まぁな、お前も見えてたんだろ俺が来るの」
「当たり前」
「だからって油断するなよ。必ず行動するときは誰かと居ろ。何か見えたら俺に言えよ」
「はいはーいわかりましたー」
わかってないだろと溜め息をするかず君をほっといてベンチに座った。すぐに隣にはかず君が座って私の頭を撫でた。髪ぐちゃぐちゃにされたけど
「次行くの来週だっけ?」
「……うん」
「そうか…大丈夫だ俺もついて行くから」
「………行きたくない」
「でも行かなきゃ駄目だろ」
「わかってる……でも…」
「でも?」
「………怖い…」
私はかず君の肩に頭を乗せた。あんなところ行きたくない。狭く重苦しい生活はもう二度としたくない。
「大丈夫だ」
そう言ってくれるだけでとても嬉しい、そして何よりも落ち着ける。今まで何度救ってもらったのだろう…。
彼の隣が私の唯一の居場所
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