「副長。副長はタマゴの白身と黄身だとどちらがお好きですか」

「あ？…俺ァ忙しいんだ、悪ィが他あたれ」

「ただ白身か黄身のどちらか選んでくれるだけでいいんですよ」

「んなもんどっちもタマゴだろうが、くだらねェ事言う暇があんなら仕事しろ仕事 」

「くだらねェとは何事ですか。あなたがこよなく愛するマヨネーズの原料ですよ？そのたまごを邪険にするのはマヨネーズを邪険にするも同じ、マヨ王子にあるまじき言動ですね」

「…ちっ。わかったわかった答えりゃいーんだろ、答えりゃ」

「ええそうです、答えりゃいーんです」

「あー…黄身だ黄身。なんかこうタマゴですって感じすんだろ、どうだこれで満足か」

「おおやはり黄身でしたか、副長ならそう答えてくれると思っていました」

「そうかい、期待に沿えてなによりだ」

「満足ついでに、せーのでもう一度大きな声で黄身が好きだと言ってくださいお願いします」

「てめふざけんじゃねえぞ、なんでわざわざ大声で言い直さにゃあなんねーんだ。ついでってなんだよ、何のついで？」

「いいじゃないですかつべこべ言わずに。あとで土方スペシャルマヨ抜きご馳走しますから」

「いやおまえ全然良くねえよ。大体一番大事なマヨ抜いてどうすんだ、それただの残念なご飯だから」

「残念なのは土方さんの味覚の方だと思いますが、まあキリが無いのでさっさと愛を叫んでください」

「えなにコイツすんげえムカつくんですけど。バカにしてんだろ、俺とマヨをバカにしてんだろ」

「すんませんでした私が悪かったです、もうマヨでもなんでもくれてやるから早く言えよ」

「本当だろーな、マヨは絶対抜かねーとマヨに誓え」

「しつけーな誓いますよ、めちゃくちゃ誓いマヨネーズ。これでいいですか」

「…いいだろう」

「はいはーいそんじゃあいきますよ、せーの」

「くっ……き、黄身が好きだァァァ！」

「………」

「………」

「………」

「………おい、言ったぞ」

「……」

「テメー黙ってねえで何とか言」

「ふ、ふははははは！」

「うお！？」

「やっだもー副長ってば！私もキミがすきです大好きです」

「あ、ああそうか、そりゃ良かったな」

「まさしく想いが通じ合った瞬間ですね」

「はあ？」

「さっ副長、さっそくお祝いに炊いておいた赤飯食べましょ赤飯」

「祝い？つうか赤飯より土方スペシャルよこせ、…そもそも赤飯あんなら今までのくだりなんの意味もねーだろ」

「何言ってんですか大ありですよ」





「いやあ土方さん、アンタもなかなか隅におけませんねィ」

「あ？なんの話だ」

「またまたー誤魔化そうたって無駄ですぜ、なんせあのでけェ声だこの屯所中に響いてまさァ。隊士全員が証人だ」

「おい、ちゃんとわかるように説明しろ」

「あり？さっき叫んでたじゃねェですか、君が好きだって。ありゃ告白じゃなかったんで？」

「…ちょ、うそォォォ！」



090120 土方

◎なんかいろいろすみませんでした、反省