「銀ちゃんも私もさ、どんどん年とってしわくちゃのおばあさんになっちゃうんだよね」


「うん、銀さんはどっちかっつーとおじいさんになりたいけどね」


「銀ちゃんなんてもう髪が白髪になっちゃって、老化だよ老化現象だよ。すぐそこまできてるよ」


「おま、これ違うから。銀髪だから、白髪じゃないからこれ。つうか、きてるって何が?」


「まあ要は人間どうやったって時の流れっていうか自然の摂理的なものには逆らえないって事じゃん」


「お前はどうやったってこの一方的な会話のキャッチボールを続ける気ですか、逆らえないんですか。何なの、最終的に何が言いたいわけ」


「うん、だからさ。お互いしわくちゃのヨボヨボになっても手とか繋いでさ、一緒に桜見上げたりしたいねって事じゃね?多分そんな感じじゃね?」


「え、そこ一番大事なとこなのに何で疑問系」



そこはかとなく、春


「お前の皺と銀さんの皺を合わせてしあわせーとか良くね」

「何かそれどっかで聞いたことある」

「そりゃおめー幻聴だ幻聴。老化の予兆だからとりあえず病院行っとけ」

「マジでか」


080404 坂田

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