※注意:白目くんは当て馬です。「誰が何と言っても愛だから」とリンクしてます※
真夜中のデートなんて怖いと思ったんだけど、凄腕さんは強引にあたしを連れ出した。
横抱きに抱えて「ほら、星がきれいだろ?」なんて言うんだけど、あたしは凛々しい凄腕さんの横顔に釘付けだ。
小高い丘は絶好のデートスポットで、満天の星空と心地よい夜風と彼の温もりに包まれて、まるで世界にはあたし達二人だけみたい。
「清香、愛してる」
「あたしも……」
瞬く星空の下で熱い熱いkiss……
なんてのは昨日見た夢。
現実はこんなに甘くない。
勝手に部屋にやってきて、強引におそってきて、横で朝までぐーぐー寝てる。
約束なんてしていないし、付き合ってるつもりもないのに、こんな事が数回。
「も、や……っ!いやです……っ」
「そんな事ないくせに。いい加減イヤって言うのやめたら」
「凄腕さんっ!いつも、勝手なんだからぁ!」
「ちゃんと清香もイかせてやってるだろうが」
「そ、そういう意味じゃないんです!」
欲しいのはそんな事じゃない。ちゃんと、真面目に好きだって言ってほしい。エッチな事なしでもあたしが好きだって、一緒にいたいんだってちゃんと言ってほしいのに。
いつも体を好きなようにされて、舌やらアレをねじ込まれて、わざとあたしの顔に精液をかけて、一人で満足そうに口角を上げるだけの笑い方をする。
前戯じゃないキスをして欲しいのに。
凄腕さんのスットコドッコイ!
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