「トリック オア トリート!お菓子下さーい」


恭介「ハァ?」

優也「trick or treat.英語は英語らしく発音して下さい」

さすがは優等生……めちゃくちゃ綺麗な発音。国語以外は負けちゃうんだろうな……

葵「お菓子をくれなきゃイタズラしちゃうぞってやつですね」

それそれ。今日はハロウィンですよ。

仁「お菓子って英語でcandyちゃうかった?」

あ、言われてみれば。

恭介「トリートはもてなしだったっけ」

そうなんだ?知らなかった……恭介先生もやっぱり先生なんだな。なんて言ったら失礼か。

優也「そうですね。みんなで寺内先生に最高のおもてなしをしてあげましょうか」

仁「それやったら得意中の得意や」


「何?何してくれ……きゃ!」


ワクワクしていたのも束の間、いきなり烏丸くんが胸を触ってきた。


葵「あせらないの。杏珠ちゃんは全身性感帯みたいな子ですからね、じっくり楽しませてあげましょう」


そう言った久瀬先生は私の指先をぺろっと舐めた。


恭介「服、邪魔だな」

優也「ほら、ちゃんと脱いで。脱がなきゃ服切るよ?」


「ちょ……やめ、あっ……や、そんな……嘘ぉ……」




ってところで目が覚めた。
顔の下には英和辞典。treatを調べていたんだった。

だからって、こんな夢を見なくても……

職員室でのうたた寝。目が覚めると肩には芹沢くんの制服がかけられていた。

それだけじゃない。

恭介先生のジャケットは膝へ……脚、開いてたのかな……
缶コーヒーには「おつかれさま。よっかったらどうぞ 久瀬」ってメモが。
それにキャンディがひとつ。きっとこれは烏丸くんだ。


もうすぐハロウィン。みんなにパンプキンパイでも作ろうかな。




21.10.17






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