机に書いたメッセージ | ナノ
#机に書いたメッセージ


短い冬休みが終わり、三学期が始まった。
今は休み時間だと言うのに、大学受験を目指す生徒たちは、すぐそこまで迫り来るセンター試験に向けて、ひとつでも多くの知識を頭にねじ込もうと必死に勉強している。
センター試験を受ける予定もなく、いまだ自分の進むべき道を迷い悩んでいる少年は、何気なく窓際の方を見た。
窓際の列に、ぽつんとひとつだけ空いている席がある。
冬休み前まで、そこに当たり前のように座っていた人物は、今は遠い北の地にいる。
かつて当たり前のようにいた友が、今そこにいないのが紛れもない現実なのだと、少年は改めて実感した。
少年の胸に、じわりじわりと寂しさが込み上げてくる。
一人感傷に浸っていると、空席の隣の少女と目が合った。
少女は少年にニコッと笑いかけると、自分の方へ来るように手招きをした。
不思議そうに首をかしげ、少年は席をたつと、少女の側に行った。
少女はにこりと笑いながら、隣の席の机の上を指し示した。
少年は、彼女が指し示した箇所を覗きこんだ。
机の上の『それ』を見た少年は、思わず笑みをこぼした。
少年は少女からシャープペンを借りると、『それ』の下に走り書きをした。
少女もまた、『それ』の下に走り書きをした。

机にあった『それ』とは…


《宝探し屋》風晴蒼太専用の席!!
俺以外がこの席に座ると…もれなく呪われる…( ̄ー ̄)ニヤリ
絶対戻ってくるぞッ!!
↑早く戻ってこい!by皆
 待ってるよ〜!byやっちー





あとがき
わざと会話なしの文にしてみました。
珍しく短文ッス。
学校の机にはよく落書きしたものです。
カッターで文字を彫ったりもした悪人です(^-^;
この場で懺悔しておきます。
ごめんなさい!(笑)
…こんなんでも青き時代の思い出の一頁なのさ…。

2010年1月24日 風の字

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