Admonish


「千鶴ちゃんが?」

それは聞き返したくなる話だった。
僕が少し目を話した隙に彼女が倒れたという報を聞いた。
確かに江戸の隠れ家に来てから彼女は付きっ切りで僕の看病をしてくれた。
それは寝に、食さずに。
散々、休めと忠告したというのに。
僕が少し体調か直ってなまった体に感覚を取り戻すために街に降り、帰ってきたときだ。
小さな寝室で眠りにつく彼女の姿と少し呆れたように松本先生の姿だった。

「千鶴ちゃんはどうしたんです?」

言葉につまった、医者である、松本先生。
するとすぐに顔色を取り戻し「軽い貧血だ」と答えた。

「そんなにあせらなくてもいい、君もそんなに興奮するとまた体を悪くするよ」

お大事にねといって立ち上がる。
興奮、していただろうか。
それは確かにあせったかも知れない。
彼女になにかがあったら、自分で自分を許せない。
そんな気持ちが日に日に強くなっていく。

「それでは今日は帰るよ。千鶴ちゃんが起きたら無理をしないように伝えてくれないかな」
「先生、千鶴ちゃんは本当はどうしたんです?熱もないようですし」
「貧血、かな?症状は重くないようだけど。最近は寝不足だっていっていたしね」

その言葉を聞いたときまるで鈍器で頭を殴られたような感覚に襲われた。

「無理させないで、今日は寝かせやってね」

そういい残し、部屋を出て行く。
「送ります」と山崎は後を追う。

「沖田さん?」
「あ、千鶴ちゃん」

すっと目は開くと置きあがろうとする彼女を制する。
だからいつも無理するなって言ってるのに。

「あの、沖田さん?」
「ん?」

何?と聞き返すと千鶴ちゃんは照れくさそうに口元まで布団をかぶせる。
体勢を崩して彼女の肩を押す。
傍から見るとまるで押し倒してるようにも見えてしまうだろうか、それを意識しているのか耳まで真っ赤だ。

「貧血だってさ」
「は、い?」
「君の事だよ、僕も、君も覚えがあるよね?」

自分で何を言ってるだろうか、彼女が倒れた理由すべて自分が悪いのに。
羅刹と化してから、血をが必要となり衝動を抑えられなくなっては彼女の鬼の血をもらっている自分がいる。
羅刹となって血を吸っているときはなんともいえない、罪悪感と充実感、そして満腹感を得ることが出来る。
だからこそ、歯止めが利かなくなるときだってある。

「あの、その」

なんといったらいいか分からず言葉につまっている。
自分が血を吸わずにいれればいいのに、そんなこと分かっている、のに。

「ねぇ、千鶴ちゃん」
「はい、なんでしょうか?」
「辛かったらいってね?」
「体は、そんなに」

そんなことじゃないのにね。
とただ苦笑いを浮かべるしかなかった。
変なところは鈍いんだね、と。

「あの、沖田さん」
「うん?」
「私、大丈夫ですよ?」
「そう」
「だから、そんなにあせらないでくださいね」

分かっているよ、そう言葉を漏らすとゆっくりと彼女の額に唇を落とした。
これはお見舞いとして、そして少し彼女に残す戒めとして。
僕の言うことを絶対、聞くように。
そして、

Admonish
(解かれることのない願い)


またよく分からない第二段です。
だって、だって。だって。
何かもう分からない、んですYO
SDじSDFJKSDGJKLGFJここ(^p^)


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