※連載と同じような夢主設定
朝、起きるたびに憂鬱な気分を、
「あー……もういやー」
「いてっ……」
ベットの上で寝そべりながら体を伸ばす
あー、伸ばした腕が隣のユーリさんに当たりましたか、そうですか。
「もうーなー」
「暴れるなって、で。なにが嫌なんだよ」
「もう疲れた」
「だから何が」
「何がって…。毎日毎日付き合うほうの身にもなってみて。盛っただの男の本能だのいわれて毎日寝不足なんですけど」
今日も羽織って寝たはずのブランケットが自分の想像も付かないくらい遠くになるし、起きたら薄着で体がだるい。
そして昨日の夜を思い出して、あぁ昨晩もかとため息を付く自分をここ1ヶ月毎日体験している。
「付き合うほうの身にもなってみて」
「それを言うなら体力をつけてみたらどーよ」
「これでも自身はあったのよ」
「それでか」
「それでよ」
そしてこうやって嫌味を言われれば怒らない人間はいないだろうに。
私はユーリからシーツを奪うとそれに包まる。
「……そんなエルさんに残念お知らせだ」
「なに?」
「明日からザーフィアスでギルドの仕事はいってんの」
「へー。いってらっしゃい」
「お前もギルドの一員だろうが」
「じゃあ私もユーリさんに残念なお知らせ」
とシーツを引き体に巻いて鼻で笑っていった。
「私も本職が忙しくて。明日から幸福の市場に捕まってカンヅメよ。誰かさんのおかげでね」
服を羽織るとグラスに水を汲んでそれを一気に飲み干すと背中に嫌な気配を感じる。
やがてぎゅうと暖かい温もりが伝わってきた。
「あー。まぁなんだあれだ」
振り向くことは適わなかったけど耳元に唇よ寄せ返ってきたら覚えておけよと言い放った。
きっとにやりと嫌な笑みを浮かべていたと思う
天使は落胆してこう言った
(お願い、しばらく帰ってこないで)