黒子(黒バス)


試験期間中は部活もなくなるし、早く家に帰ってゴロゴロしようと思ってたら、黒子くんにそれは駄目ですと言われ、試験期間中はほぼ毎日彼と共に図書館に通いつめていた。その甲斐あってか、今回の試験は全教科80点以上という脅威の点数を叩き出したのだ。

「試験どうでしたか?」

そして今日が最後の古典が返却された日で、黒子くんは自分の答案を取りに行ったついでに私の席に寄ってくれた。

「やばいよ黒子くん。もう私の運勢ここで全部使い果たした感じだよ」

圧倒的な丸の数の答案を得意気に彼の前に出すと、彼は問題用紙、自分の答案と照らし合わせる。

「文法問題を少し間違えてますね。ここは絶対に落としちゃ駄目なとこですよ。あと、ここの現代語訳ですが、以前も練習問題で間違っていた問題です。あのあときちんと見直しましたか?」

「う、あ……えっと、ですね……」

「あとここの問題は先生が絶対に出すと言っていたサービス問題です。それを三角の部分点なんてもったいないことして、あなたはきちんとノートも見直していないんですか?」

「すみません……」

ほんの1、2分前の得意気だった自分はどこへやら、今は顔を上げることすらできない。黒子くんは、ふぅと息を着くとでもまぁ、と続ける。私がまだ何か言われるのかとビクリと肩を揺らすと、頭をぽんぽんと優しく叩かれた。

「よく頑張りましたね」

顔を上げた先には優しい笑顔の彼がいて、次も頑張りましょうねという言葉と共に自分の席に戻っていく。私はゆっくりと彼が触れた頭を自分でも触れてみる。
なんというか、またもうしばらく顔は上げられそうにないな。






大変よくできました。

-END-
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