目の前の君は笑って手を降っている
手招きをして私を呼ぶ。
「おいで、」
私は瞬間、走り出し
彼の胸へと飛び込んだ
見た目とは違い、ほどよく
鍛えられた身体が私を包み込む
「逢いたかった、」
息ができないほど抱きしめられる
「苦しいよ」
その苦しさが幸せを感じられる
彼が力を緩め、
「ああ、ごめんね」
顔を上げると目が合った
彼は微笑み、
「逢いたかったよ」
「誰に?」
少し意地悪を言ってみた
彼は私を見て笑い、口を開く
期待していた言葉が出る
と思っていた私に不意打ちのキス
甘い甘いキス
彼の舌が口に入ってきて
私の舌を舐め取る
頭がクラクラして
今にも溶けてしまいそう
「ずるい、っ」