「お待たせ!」

ちゅ


どちらからともなく
デートでお決まりのキスをする。

慣れているようだが心底恥ずかしい


君も同じかな?君の耳が赤い。






まだ、キスだけの私達の関係。





久しぶりのデートでうきうきする。
君と歩く街はやっぱりキラキラしてる











のに、



ッザーーーーーーッ
突然 大粒の雨が降り出した


ああ、そういえば朝の天気予報で
台風が接近していると
話していたことを思い出した。

それをすっかり忘れていた。
傘がない。









「わー濡れたー」
「もう〜びしょびしょ〜」

やっと雨宿りができるところを見つけ
二人で雨宿りするがいっこうに
止む気配がない


雨で濡れた服が肌にはりつき
気持ち悪い。おまけに寒い。



「どっか入る?」
「ん〜…うん」

近くのホテルへ駆け込みシャワーを
浴びる。















……………沈黙だ。

無理もない、濡れた服は今
乾かしているため着る服がない。

バスタオルを1枚、体に巻いただけだ



妙に緊張する。

気を紛らわすためテレビをつける
そこからは賑やかな声が
映像とともに流れてきて
わたし達の沈黙を壊す。









「ねえ、」
突然話しかけられビクンとする

君が近づいてきた。緊張が高まる。
おかしいくらい鼓動が早い。


「ねえ、いつまでキスだけの関係なの?」





そういってベッドに私を押し倒し
いつもと違うキスを落とす君






「いい…?」

優しく聞いてくる君






「ん、」



お互い不器用なまま始まるそれは
ぎこちなく。

君に捧げる私の初めて。









幸せな時間を過ごす

今日だけは突然の雨に感謝。









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