「好きだよ」
また始まった。
突然始まるあなたの告白タイム。
「またそんなこといって〜」
本気にしてしまうからやめて。
「好きなんだってば」
「彼女に嫌われちゃうよ〜?」
さりげなく。
ずっと気になって仕方がなかった
「彼女なんかいない。レイカだけ!」
言葉だけでも嬉しい
愛しいあなたからの告白
本気にしてしまいそうで。
「はいはい、ありがとね」
緩む頬を無理矢理引き締め、
興味のないフリをする
ぐいっ
突然視界が動き、私は
あなたに抱きしめられていた
「好きだよ」
さっきよりもあなたの顔が
近くにあってドキドキしてしまう
「えっと…」
いつもと違うあなたの行動に
言葉をつまらせる
「またそうやってはぐらかすの?」
違う。
もう誰も愛したくないのに
つらい想いはしたくないのに
「好きだよ」
あなたの顔が近づいてきた
私はずいぶんと前からあなたに
溺れていたようだ
目を瞑ると愛しいあなたの唇が
私の唇を奪う。
つらくてもいいや。
愛しいあなたさえいれば。
これが最後の