諏訪さん

2022/05/24



先日友人達と通話した時に推し君へは愛なのか恋なのかって話題になりました。そのときは恥ずかしくて言えなかったけど、諏訪さん天馬君は恋。優しくされると好きになる。プちゃんは愛、ルークも愛、かなあ。
しばらくお話を書いていないのでハードル低くするために諏訪さんに優しくしてもらいました。書くハードルを低くするために推敲校正なんか吹っ飛ばしました。暴挙。追加で1000未満の諏訪さん

※月経痛の表現があります

私の首に手をあてたを諏訪さんが顔を顰めて熱いと呟く。それに比べて指先は異様に冷えており、汗のおかげで手のひらは湿っていた。

「おかしいだろ、こんなに身体あっついのになんで指冷えてんだよ」

心配してるのかしていないのか、口からでる疑問をこぼしながら諏訪さんは襟を引っ張って私の脇に体温計を突っ込んだ。私が寝台に寝転んでから、何度も何度も体温を計測させられている。そんなに短いスパンでは体温は変わらないし何回測っても熱はないのに。以外だ。過保護なのかも。

そもそもの体調不良は風邪じゃなく、女性特有の月一の恒例行事なのだ。これとは長年の付き合いで慣れているはずなのに、その時がくると毎回腹は痛いし脚はつるし火照し機嫌も悪いしでメリットなんかありゃしない。

ピピピ、と控えめに主張した体温計を素早く抜いて、諏訪さんは固まった。

「熱はやっぱねぇ」
「知ってる」
「そんなにしんどそうなのによ」
「こういうもんだから、大丈夫」

いまいち納得していないらしく、ふーんと相槌は返ってきても表情は曇っていた。諏訪さんが体調を崩すときはまず熱が出るんだろうなとなんとなく想像する。

心配してくれてとてもありがたいのに、この一連の流れに疲れてしまって目を閉じた。ムラがある頭痛に耐えて眉間にシワが寄る。優しさが半分詰まっているらしい薬もそろそろ効いてくるだろう。早く眠りたい。

「なんかやって欲しいことねーか」
「ない、おやすみ」

優しい声をバッサリ切り捨てて壁側に寝返りを打つ。もう喋るのも億劫だ。心の中で謝罪して明日の私に期待する。
少し間があいて、諏訪さんの手が頭を撫でた。指の背で輪郭に触れて、ガサついた親指で目元を撫でられる。今それが欲しいわけじゃない。喉まで出た拒否の言葉をなんとか飲み込んで彼なりの優しさを受け入れようと頑張ってみる。謎な愛情表現の指はひととおり顔を撫で回してゆっくりと離れていった。

「アイスとゼリー買ってくるわ。後で食えよ」

やっぱり優しい声色で名残惜しむかのように去り際に私の手を軽く握った。めっちゃ私のこと好きじゃん。私も好き。帰ってきたらキスしてくれてもいいよ。

[modoru]


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