今日は大切な人と過ごす

年に一度の、
クリスマス。


木々は光り、

町では
家族やカップルが行き交う。


そんな中
わたし、ゼシカは

悲しいことに、一人。



行く当てもなく
町をさまよっていた。


そのとき、


「よぉーゼシカ!」


現れたのは、
首にマフラーを巻いた

ククール。

「なっ…何?」

「お前も一人か」

「そーだけど?」

「じゃあ付き合って」

「は…?」

「いいじゃん!いろんな店行くだけ!暇でしょ?行こ!」



わたしは暇だったので

ククールに付き合うことにした。


でも…

何でこの男なのよ!




そう思いながらも、

ククールについて行った。

わたしの斜め前を歩くククール。

結った銀の髪がなびいて、
町の光で輝いている。


きれい。

するとククールがいきなり立ち止まった。


「ここ…男だけで入るの恥ずいしょ」


そう言って来たのは…

アクセサリー屋。

「別にクリスマスなんだから普通じゃない!」

「そっか…?じゃあ一人で行ってこれるや、

付き合ってくれてありがとな、んじゃ」


「えっ…いいわよ!暇だから…わたしも行く、」

「いや悪りぃからいって」

「や、あの…行きたいの!ククールと一緒に行きたいの!」

「…え?」

わたし…


なんて事言っちゃったの…!?


「ごめん、やだよね…じゃ、」

「おいゼシカ!?」


ククールに呼び止められたけど、
逃げよう。


恥ずい…

どうしよ…



でも、


言って良かったかも…


「ゼシカ!聞いて…」

「…ごめんね、ククール」

「俺ゼシカのためのアクセさがしてたの!」

「は…?」

「一緒に行こう…?」


「いいよ…アクセはいい…」

「えっ…そっか、ごめん迷惑だよね」

「ううん…アクセじゃなくて…、ククール、ククールが欲しいっ!」


「えぇっ!?」


うわ〜

やばいこと言っちゃった、わたし。

顔面があつくなるのがわかる。


ククールも、


赤い。



「じゃあ…俺もゼシカもらう…?」



沈黙。



「…ふふっ、あははっ」

「っ〜!何だよお〜!」

「ふふっ、ククール、ありがとう!」




ほかの誰よりも。

最高のプレゼント。


END
○年前の作品ですすごく恥ずかしいですその2
なんだこれは
でも嫌いじゃない

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