※臨也+変態=変態ざや
※臨也がキモい



ぐじゅ、と音がした。

それだけ。






俺は今キスをした。眠るシズちゃんにキスをした。キスをして微笑んだのにシズちゃんは目覚めない。いいんだ、わかってる。そんなことは関係ないんだ。覗き込んだ顔は青い。ああ興奮する。こいつがついに俺のものになった。シズちゃんが俺のもの。なんていう事実。にやけてしまう、どうすればいいんだろう。わからないや。


「っ、ああ」


突き込んだ性器が熱く立ち上がるのを感じた。気持ちがいいったらない。もっとシズちゃんが欲しい。可愛い可愛い俺のシズちゃん。誰にも渡さない、誰にも見せてあげない。こんなに大切なシズちゃんを世界で俺だけが独占している。信じられない!ゆるゆると腰を動かすとそれだけで果てそうになった。待て待て、頑張れ俺。こんな簡単にイったら勿体ないだろう。今日この瞬間を俺は楽しみにしていたんだから。誰もいない俺の部屋で二人きり。なんていいシチュエーション。外からは雨音が聞こえるだけ。雨か。雨は好きなほうだ。なんだか怪しい感じでわくわくするよ。


「はあ、あー…あはは」



腰を揺らす。キスをしようと体を丸める。シズちゃんの左目に突き立てられたナイフが邪魔だ。抜こうかどうしようか悩んで、でもシズちゃんの息の根を止めた唯一の証拠を失うのは惜しいと思った。携帯に手を伸ばして写メを撮る。ピロリンと可愛らしい音がした。ああ、いい絵面だ。たまらない。三枚程撮ってからナイフを抜いた。深々と刺さっていたナイフを抜くのは至難の業かと思ったけど、ぐちゃぐちゃと何度か倒したら案外難なく抜けた。これは永久保存決定。家宝にしようかな。



シズちゃんの寝顔とか本当に萌える。眺めてるだけでイける気がするよ。余計なものがなくなった顔も写メを撮った。可愛いなあ。



「ん、ああ!ヤバイ」



肉のぶつかる音が部屋に響いた。段々早くなるそれ。せりあがる熱量。ヤバイ。投げ出された手をとった。冷たくて気持ちいい。腰が揺れる。視界がブレる。くそ、なんて快感。半端ないな。

どくどくと精液を中に吐き出した。生物学的には何のメリットもない行為を今俺はした。雄が雄に精液吐き出すとか意味なさすぎて笑えるよ。しかも死体に。…ふう、一度休もう。もう二度と動かない唇に俺は口付けを交わした。冷たい。なんか新鮮だ。シズちゃん、呼んでも反応しないのを知りながら呼んでみた。反応しない。当たり前だ、それを求めていた。


俺がシズちゃんの左目にナイフを突き刺した。腹や胸じゃ刺さらないのは知っていたから、俺は振り向いたシズちゃんの左目を刺した。悲鳴がまた最高だった。あの自動喧嘩人形が痛みでのたうち回ってるんだよ?たまらないよね。あの嫌悪と憤怒に満ちた睨みが忘れられないよ。あの瞬間なら何度でも戻りたい。そうしたら何度も彼の目を貫いてやりたい。そして段々弱っていく彼をいたぶるんだ。こう、後ろから追い掛けて踏みつけてみたりとか。眼球を貫いたナイフの柄を押し込んでみたりとか。でもシズちゃんは死んじゃった。まあ、いい。シズちゃんを殺すことが目的だったのだから結果論からしてもいいエンディングだ。ああそうそう、シズちゃんの最期の言葉は「殺してやる」だった。殺される奴が殺してやるだって。傑作。最期までシズちゃんらしくて安心した。助けてくれとか言われたら萎えるから。ある意味萌えるかもしれないけどね。

シズちゃんの服を脱がす。硬直しはじめた体を動かすのは骨が折れる。途中で諦めて引き裂いた。あとでシズちゃんの部屋からバーテン服パクってこないとな。保存するとき全裸よりそのほうがなんかいいし。俺のって感じがする。考えていたらまた性器が熱を持ち始めた。俺もまだまだ若いな。引き抜いたナイフをくるりと回した。これ以上傷物にしたら後々後悔するだろうか。シズちゃんをいつでも使える肉便器にできた喜びが先に出ていて後のことあんまり考えてなかった。後で綺麗なままがよかったとか有り得そうで嫌だ。どうせならシズちゃんの生皮剥いでバックにでもしたほうが一緒にいられるからいいかもしれないけどそれじゃ俺の性欲満たされないしなあ。頬に触れる。目から溜まった血がどろりと流れた。セルティの首と一緒にシズちゃんの生首飾っとくのもいいかも。


「ねえ、シズちゃん。今どんな気分?俺はとっても気持ちいいよ。結局俺が先にシズちゃん殺したね。俺の勝ちかな。お互い死ね死ね言い合ってきたけどさ、もう生では聞けないのは少し残念かな。でも俺は満足。可愛い可愛いシズちゃんをこの手で殺したんだ。嬉しいことこの上ないよ。聞こえてる?そんなわけないか」


あははと笑った。なんて幸せなんだろう。シズちゃんをこの手で殺した。そしてシズちゃんを犯している。俺いつでも死ねる。死ねばいいと思っていたシズちゃん。憎たらしくて大嫌いなシズちゃん。可愛くてたまらないシズちゃん。犬が好きなシズちゃん。暴力が嫌いなシズちゃん。シズちゃんシズちゃんシズちゃん!

ああ、どうしたらいいんだろう!



薄く開いた唇にキスをした。シズちゃんはずっと俺のものだよ。呟いて、俺はまた腰を揺らしはじめた。





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もう少し臨也のキモさを全面に出したかった
文才のなさが歯がゆいぜ…


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