「あの木のさ、あそこ。あの最後の葉っぱが落ちるときには、もう俺はここにはいないんだろうね」


「そ……そんなわけねえ!治るに決まって――「デリ雄」



「いいんだよ。だって手のほどこしようがないって言ってたじゃん。俺を誰だと思ってんの?王子だよ?そのくらいわかるよ」

「日々也……」

「ありがとう、デリ雄。でも王子もいつか死ぬんだ。だからきっとあの最後の一枚が ブツッ


「「………………」」



「…………?」

「こらあー!サイケ!木に登るなって言ってるだろうが!!」

「ごめーん、つがる。でもいちまいだけはっぱのこっててきになっちゃってつい」

「つい、じゃないだろ、ついじゃ。ほら、気をつけて下りてこいよ?」

「うん!」


「「……………」」




フッ



「うわああああ!日々也ああああ、しっかりしろおおお!!」



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ありがち(笑)
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