４話番外

---

「おはよう、みんな。よく眠れたかい？
オレは懐かしい夢を見たよ、興味がないかい？
そんな顔しないで化粧でもしながら聴いておくれよ。

平和で不幸せな日々と、平和じゃない幸せな日々の境となった日の話だ。

（中略）

幸せそうな奴をみてるとたまらないよ、不幸にしてやりたくなる。
汚く表現するならぐしゃぐしゃにして公道にでもばら撒いてやりたくなる。
想像しただけで吐き気が起こるじゃないか、最高だよ。
これはもうわたしの性格、いや本能として至極当たり前に根付いている思考だよ。
だからと言って自分が正しいだとか中心だとか思った事はないし、
俺は一度も自分が正常だと思った事もない。

あーあ、折角僕が不幸の底に叩き落としてやったのに。
どうだい、あの時の少年はまた幸せそうな顔をしているじゃないか。
あくまで幸せそう、だよ。幸せなんかじゃあないさ。
それを見るのも「平和」みたいで悪くない。

でも私はやはり「人間の人生が変わる瞬間を一番愛しているのだ。」
そう、もしあの少年の前で吐き捨てたとしたら少年はオレを殺そうとするだろうか？
君達はどう思う？

（中略）

サンドイッチ？はは、それは面白い。その可能性は高いね！
しかし寝ていたのによく答えられたね、君は運がいい！
実際は何の話をしていたと思う？
君がいつ自爆テロをするかって話。はは、冗談だよ。
君が自爆テロをするのはもう少し先さ。

（中略）

さて、最後に、今日の大掃除について何か質問はあるかい？

ん？大掃除が何故火曜日なのか？

単純な話だよ、
火曜日は燃えるゴミの日だからさ。」




（某所地下集会の朝礼演説より抜粋。）


.

20101201