真っ黒い正義と真っ赤な殺人鬼/デイライト+?
軍人嫌いなデイライトと軍人の話
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出来るだけしあわせに生きてる人達に見えないように路地裏まで追い込んだというのに。
また邪魔するんだね、あーもう。だから軍人さんってきらいだよ。
「ねえ、そこで野次馬みたいに突っ立っちゃって、おにーさん、オレを止めようっての?」
「人殺しはいけない事だよ」
「そんなこと、オレが一番知ってるよ。そこまで頭イッてないんだよね」
分かっててやってるんだから余計悪いって話だけどね、と思うだけ思ってすぐ忘れた。
きっと今日のアンタとのこともシャワーを浴びたら一緒に忘れちゃうよ。
いいかい、悪い人じゃないアンタを殺したくはないんだ。さっさと帰っちゃいなよ。
「アンタはただ、今日も旧ウラジオストック地区は平和でした。って報告すれば良いだけのおはなしだよ。かんたんでしょう?」
「あ、あんた軍人なのか!?なら早く助けてくれよ!」
「軍人さんは悪い人なんて助けたりしないよね?オレが今ここで殺ってくれた方が、明日にでも回収するだけでいいし、楽でしょ?
生きてる人間を相手にするより、全然楽だよね?」
「悪人はきちんと裁くべきだ」
ああ、ほら軍人はこうだから!!
「知ってるよ、アンタの顔」
「…?」
「どうだい、裁かれたの?アンタら軍が何年かけたってたった一人の悪人も裁けないじゃないか。
今すぐそいつの喉元を掻っ切ってやりたい気持ちは、アンタらには分からない。そう、お前にもね」
「やめてくれ…!」
「あはは、笑わせるなよ。オレにやめる理由なんかないんだから」
コンクリートの削れる音と同時に足元の悪い人は死んでしまった。
「あーあ、残念だったね軍人さん。今日も平和でしたって報告出来なくて。それか階級上げてほしい?二階級特進」
それを聞いた軍人は残念そうな顔をして、警棒で足元を示す。
「見殺しにしてしまったのは残念だが、幸いここからそっちは俺の管轄じゃなくてね」
「サイテー」
「それは君もだよ。いつか必ず君を捕まえるからね」
「またまたあ、うそ2回目」
「2回目?」
相手にしたことって、覚えてないもんだねえ、酷いなあ。
「はは、もうアンタの顔は一生見たくないよ。オレが見たいのはアイツが、……なんでもないや」
「君、名前は!」
「そんな大事なものアンタなんかに教えてあげないよ、早く帰っちゃって。追っかけてきたらオレの右手が滑っちゃうかも」
(『いつか必ず犯人を捕まえるからね』って口癖なのかな、オレにまで同じこと言っちゃってさ!)
(軍人なんて、ヒーロー気取っちゃって、ばかみたい)
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20111027編集