あなたの気持ちはわかってますから。
「アインス、ツヴァイ、ドライ☆」


そのポップな声と共に出てきた煙りの中からは通称(?)メフィストピンクの箱。

「メフィスト、これは…?」
「私からのプレゼントです。」
「プレゼントならいつも貰ってるのに、また今日もですか?」
「そうです!と言いたい所ですがいつもより特別ですよ」

いつもより特別?なにかの記念日だったっけ、それとも何かしたっけ。
メフィストピンクな箱を開ければそこにはいろんな種類のチョコレートが入ってた、そうか今日はバレンタインか。

「メフィスト。バレンタインというのは女性から好意のある男性にチョコレートを渡すんですよ」
「ナマエ、それは日本だけらしいですよ。他の国では男性から女性に渡すらしい。…それに女性だけ気持ちを伝えるきっかけがあるなんてずるいと思いませんか」

悪魔である彼にバレンタインやらクリスマスやらのイベントは関係ないと思っていたけど、彼は意外にもこういう人間独特のイベントに興味があるようだ。クリスマスのときは一人でサンタの格好をしてはしゃいでいたし、年越しには除夜の鐘をつきにいくといわれ夜中にも関わらず外出するし…。
かと言って今日2月14日バレンタインデイ、何か用意してるのかと言われれば何も用意していない。

「…私何も用意してませんが。」
「別にいいんですよ、それで。ただ私が人間独特の行事に便乗して貴女に気持ちを伝えたかったのですから。」
「…それは恋ですか?それとも興味ですか?」
「ナマエに興味はすごくありますよ、でもそれは面白いとか玩具なんて事無く、・・貴女を守りたいと私のものだけにしてしまいたいと思っていますが、迷惑でしょうか?」
「・・それは、告白だととらえていいんでしょうか?」
「・・ええ。これは私からあなたへの告白です。あ、でも返事はいりません。



あなたの気持ちはわかってますから。



20120214
 
 
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