「トリックオア、、言うと思った?言わないよ。俺別に甘党じゃないしね。ただちょっと困らせたかっただけ。イタズラはするけどね」
「俺が生徒だから?」そう言う彼の言葉に肯定の言葉を返す、彼と私は生徒と教師で卒業式が今日済んだとしても彼は三月中はまだ私の生徒だ。「じゃあ4月になったらまた言います、だめですか」否定の言葉を出すより先に手を握られ伺うような視線で問われたら思わず首を縦に振ってしまった
少しだけ、寒いから。二割本当八割下心。少しだけ肌寒くなったのを利用しないと甘えられない自分に嫌気をさしながら木葉の腕に絡みついてみる。優しい彼は振りほどくことも無く「仕方ないな」なんて言いながら繋がっていない手まで握ってくれる。いつかこの気持ちを言う時までは、何も言わず甘やかして
「付き合い始めました」少しばかり恥ずかしそうにしながら仁花ちゃんと翔陽は手を繋いで報告してくれた、おめでとうと言った私の横で飛雄が何か言いたそうな顔でこちらを見ていた。喉につっかかっているものの正体は影山の言葉でスッと取れた。「泣けばいいだろ」そうか、失恋をしてしまったんだ
「ツッキーには先に帰ってもらったんだ」他にも席は空いてるというのに隣に腰を下ろした山口は言う。そんな台詞を言われわざわざ隣に座られたら少しばかり自惚れてしまう。こんなチャンスまたとないのだ、とバスの揺れを利用して体を山口に委ねると答えるかのように手を重ねられた
「春高予選の準決勝のときに、及川"腕モゲサーブの人"って呼ばれてたよ!うける〜!」
及「それだけ強いサーブってことでしょ!」
岩「俺よりよっぽどゴリラだな」
花「及川ハンガーだしな」
松「ハンガーでゴリラなのにおモテになることで〜」
及「ちょっと!」