どうしてこんなにも世界は冷たいのだろう 降りしきる雨は今日も世界を濡らしてる いつも悲しげな色をした空は僕らを見てなにを言うのだろう 性懲りもなく踏まれた草は僕らを見てなにを思うのだろう 気まぐれに光と影を映し出す太陽は僕らの未来を照らすのか 「平和」に毒された人々は平和に殺されるでしょう 初めてのキスのように立ちすくんだ幼き少年少女よ 崩れかけた世界に何も出来ぬまま まだ見ぬ世界はすべて夢なのか? いつの時代も角が立つ革命家は野暮ったいって 僕らが望んだ世界はこんなにも窮屈だったのか 失われた可能性と理想への執着心は 毒気ついた人々を淀みへと導くだろう 「自由」は人を殺し何もかもが歪んでいくでしょう 「世界」の端と端では血の雨を降らし 「世界」の点と点では世知辛い世の中です 戦争だ貧困だって騒ぐ御上の手に余る絶望の創世 既に世界は壊れているんだ 「世界」の真ん中ではこちらが正しいとか どちらが間違っているだとか造り上げた安全地帯で そこにはどんな価値があるのだろうか 聞こえがいいだけの言葉はどんな意味を持つのだろうか 僕らの世界は僕らで変えるしかないのに 守りたいものを守るために 手をまねいてみても猫はただの猫でしかない いつまで赤子のように指を咥えて見ているつもりだ written by kaerune 作品集目次 |