××milktea××







  カラスが鳴いて

  スズメも鳴いて

  なんだ変わらぬ朝が来た




  あわい光りとともに舞い込んだ

  一通の着信音。




  ワタシは気づかず
  夢うつつにもたれて

  未だ夢の中。





  部屋に響くは
  少しのズレもない秒針音―‐



  目を覚ませばそこは

  静かな朝の温もりで
  あふれていた。




  時折ふく風に

  ほのかに踊る
  ミルクティーの香りが
  ワタシを満たすみたいに


  キミもまた
  ワタシを満たしていく。





  着信履歴に残された
  キミの声は

  愛しくて

  ズルいほどに優しくて


  ワタシの胸は
  今にも張り裂けそうだ。




  満たされてゆくほど

  張り裂けそうだ。






  つながり過ぎて

  届かなくなった想いも
  あるのだと


  今、初めて知った。






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