硝子の箱で生ける人形 私には心がない ないとされてきました 私は誰かの声によって 何かを形にさせられるのです いつも「私」になる貴女は 私になりたいのですか? いつも「私」が見てる貴女は とても楽しそうで… 羨ましくて 一緒に駆けて行きたいのに 私は硝子越しに眺めてるだけ 寂しいわ 嗚呼 寂しいわ 私に心が有ると知ったのは 蝉がもう鳴いている頃でした 尽きぬ命が無いのなら 私はどうなるのかしら? うらやましくて 一緒に笑いたいのに 熱い炎を硝子越しに眺めてる 悲しくて 嗚呼 悲しくて (124/126) |