赤ずきん





『行ってきます』


「おばあちゃんによろしくね
くれぐれも狼には気をつけるのよ」


『はーい』



奈々さんに見送られて私は家を出た


病気で寝込んでしまったおばあちゃんのお見舞いに行くためには森を通らなければならない


でも森には恐い狼がいるから気をつけなきゃいけな..「可愛いコ見っけ♪」


『きゃあっ!』


「ん〜 いい反応♪」


『お、狼さん!
いきなり出て来ないで下さい!!』


「え〜 インパクトがあった方が楽しいでしょ?」


『...』



ニコニコと笑う白い狼は
悪びれる様子は無く、むしろ楽しんでいる



『(ハァ...)』


「それにしても雪チャン」


『?』


「似合ってるよ、赤ずきんコス

食べちゃいたいくらい可愛い」


ヒヤッと背筋が寒くなった


嫌な予感...



「どのくらい美味しいか食べさせ『イヤーーー!!』


「待ってよ雪チャン」

『止まったら食べられる止まったら食べ「逃がさないよ♪」


『誰か助けてぇーー!!!』



その日、森には悲鳴がこだましたとさ


おしまい♪




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『か、狩人!
狩人はいないの!?』


「ああ、もしかして正チャン?
さっきお腹痛くなったみたいでうずくまってたよ」


『最後の救世主なのにーー!』









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