「ええっ!ジズさんと兵長って幼なじみなんですか!?」

『ま、そんな感じ。』

「ただの腐れ縁だ。」

『冷てえなーリヴァイ。』

「じゃあジズさんも調査兵団に…?」

『いや、俺は兵士じゃないんだ。巨人に関する基礎知識を学んだくらいで訓練は受けてない。』

「え!それならどうして壁の外にっ…」

『俺は少し特殊でさ、壁の中を守る兵士じゃなくて壁の外を守る兵器なんだよ。』


ジズさんが『兵器』と口にした時、兵長の眉間に皺が寄った。ジズさんは素知らぬ顔で話を続ける。


『俺の父は東洋人だった。父はニンジャっていう特異な血族の生き残りで人間離れした身体能力を持っててさ。俺はその血を半分しか受け継いでいないが、何故か生まれ持った能力は父以上だったんだ。』

「ニンジャ…」

『立体機動装置無しで巨人を片付ける腕が買われて、壁の外を守る大役を任されたってわけ。暫く壁内に戻れなくても装置を持ってないんじゃ故障とかガス欠の心配が無いからな。』

「ずっと、壁の外に…?」

『ああ。巨人討伐が一段落すればこうして報告に来るが、滅多に壁の中に戻れることはない。ひっきりなしに巨人が現れるからな。』

「…」

「…おい。」

『ん?』

「ちゃんと寝てんのか?」

『夜は動物達に見張りを任せてる。レム睡眠も慣れれば気持ち良いぜ?』

「…慣れるかよ。」




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