[報告書] 担当:平腹 ・轢き逃げされ池に沈められた女の悪霊 現場に行ったけど池にはいなかった! 周辺にいんのかと思って彷徨ってたら怪奇現象に見舞われ空間に閉じ込められる。 とりあえず怪異を追いかけてたら生者にあった。女だ。んで保護しながら進んでたら見つけた! 抵抗できないくらいにバラバラにしました!以上!! 煙管から煙を吐き出す。手の空いていない獄卒が少ない故に平腹ひとりで向かわせた。が、確かに任務は無事遂行。被害もない。報告書の書き方はなっちゃいないが何があったのかはわかる。 だが、生者を保護した状態で亡者を”バラバラ”にしたというのはいただけない。 生者はこちらの存在など知らないのだ。異常な状態に巻き込まれ不安と恐怖を感じている中、目の前でバラバラになるまでスコップで切りつけた。報告書をみた限り記憶消去の処理もしていないようにみえる。 肋角は、頭を抱えた。 扉のドアがノックされる。 入室の許可をだすと、佐疫がはいってきた。今しがた任務を終えてきたのだろう。彼の姿をみて、肋角は煙管を置いて言った。 「佐疫、任務というわけではないんだが・・・少し頼まれてくれるか」 「はい」 「先日、平腹がいった任務の事なんだが――――」 肋角から話を聞いた佐疫は嫌な顔をせずに「わかりました」と頷いた。 |