王子様の密会
シルバ×クロロ 女体化・ふたなり・クロロ×モブ♀描写注意












 己を組み敷く美貌をうっとり見つめながら嬌声をあげる少女。愛しい人に抱かれるよろこびを、その全身でうたっている。
 セックスの歓喜をうたっているのは、彼女だけではなかった。
 薄い壁の向こうからも、嬌声、ベッドの軋む音、そして男の呻き声。
「あっあぁんっ! ク、クロロさん……キス……キスしてください……っ!」
 もっとも、少女はそんな雑音など、少しも気にかけてはいない。
 キスをねだるのに一生懸命だったからだ。目の前の“王子様”に夢中だったからだ。
 その“王子様”が、端正な顔に微笑を浮かべた。
 唇が重なる。
 豊かな乳房同士を押し潰し合うほど密着する。
 クロロの首へ両腕をまわした少女が、夢中になって唇を吸う。口唇のすき間から、嬉しさと興奮をそのまま音にしたような、まの抜けた息が洩れた。セックスに溺れる。それこそ浮かんでこれないほどに。身も心も、美しい“王子様”に依存している。抱かれている場所が、お城のベッドではなく、たとえ古びたホテルの一室であっても、少女は自分がお姫様であることを信じて疑わない。こんな美しい人に、愛を囁かれながら、やさしく抱かれる幸福な娘が、お姫様以外の何者だと言うのだ。甘い匂いとやわらかな感触に包まれて、少女はただただ幸せだった……。


 クロロはベッドからおりると、身支度を整えて、部屋を抜け出した。
 ぐっすり寝入っている少女は、そのことに気づかなかった。
 向かったのは、左隣の部屋。
 ドアをたたく。
 静かに開いたドアの先に立っていた、長い銀髪に偉躯の男が、彼女を出迎えた。








 クロロは仰向けになり、すらりと伸びた両脚に腕をまわして抱え上げた。何も身につけていない下半身は、何もかもがまる見えだ。ペニスも、その下にある陰唇も、肛門も。ペニスは勃起し先走りを滴らせ、陰唇は愛液に濡れ、肛門はひくついている。
 陰唇へあてがわれた偉丈夫のペニス。堂々とした体躯にふさわしい、長大で、逞しさ溢れる砲身だ。
「……ふぅ、うッ……く、うんっ!」
 狭い胎道を埋め満たす雄肉の質量、鼓動、熱に、女体は喜悦にふるえる。
「うっ、ンぅ……ぅあ、あ、あっ、あっ」
 大きな肉傘でゴツゴツと子宮の入り口を突き上げられて、声が洩れる。
「連れが起きていたらどうする。気づかれるぞ」
 偉丈夫が言う。
 しかし彼は、そうは言いながら、手加減をするつもりはないらしい。その肉槍は相変わらず、敏感なところばかりいじめてくる。
「……だって、気持ちよくて」
「いいのか、気づかれても」
「あの子なら気づかないよ……」
 クロロの唇の端が、わずかに引き上がる。
 夢のように綺麗でやさしい“王子様”が、すぐ隣の部屋でよがり声をあげている女と同一人物だとは、きっと、あの純真な彼女なら気づかないだろう。
「……そうだろうな。連れの娘より、今のお前の方が、よっぽどいやらしい声を出している」
「あんたが、こんな声、出させるんら、ろ……アッ、ぁあうっ、んっ、んあ……ッ!」
 クロロは、押し寄せてくる快感のせいで、言葉の応酬もつらくなっていた。
 少女に甘い言葉を囁いていた声が、今は、呂律があやしくなり、息づかいも甘ったるさばかりを増していく。
 少女を抱いていたときは、余裕さえあった表情も、今は、とろけたようにゆるんだそれになっている。
 クロロの、行き場をなくしているペニスが、ピストンの振動で跳ね揺れる。パンパンに膨らんでいるそれは、先走りを腹の上に散らす。
 ふいに、偉丈夫がそのペニスをつかまえた。
「いッ!? はぁっ、あううぅっ……!」
 皮の厚い親指でグリグリと鈴口をほじくられる。ほじられながら、亀頭で子宮口をすり潰される。天井知らずに昴ぶり続ける女性的快感と、急激に加速する男性的快感――ふたつの快感が、重なり、まじり合う。
「クリトリスッ、そんな引っ掻かないれっ……ああ、あ、やぁっ」
 少女を散々悦ばせていた股間の勃起肉のことを、ペニスと呼ばず、クリトリスと呼ぶ。
「はぁっ、はっ、あっ、ああぁぁッ……イ、イク……ッ、イクゥ……ッッ!」
 射精の鋭い快感と、膣内絶頂の深い快感は、同時に襲いかかってきた。
 裸身がふるえ、引き攣る。
 思考が外へと弾け飛び、頭の中は空白となり、それから何も考えられない状態へと追いやられる。
 制御外の肢体が大きく跳ねる。脈打つ“クリトリス”の先端から噴き出す白濁汁が、弧を描き、腹へ飛び散り。膣と肛門は小刻みに啼き続ける。
 しかし、うねる蜜壺に深々と突き刺さったままの勃起肉の勢いは、まったく衰えていない。
「! うくぅんッ」
 つながったまま、強引に反転させられた。
 頭はベッドに押しつけ、腰だけ高くかかげた姿になる。
 シルバは、クロロの細い腰を両手で掴むと、ギリギリまでペニスを引き抜き、勢いよく最奥を穿った。
「はぅう……っあぁーッ!」
 剛直が、絶頂直後の敏感な膣壁を擦り、降りきっている子宮を、これでもかと打ちのめしてくる。
 普通の女なら、苦しさと、痛みと、屈辱をおぼえて当たり前の、無慈悲ではげしい、獣の交尾のような抽送だ。
「っあぁあぁぁ……いいっ、きもちいいぃ……っ!」
 なのに、クロロが拾う感覚は、どこまでも快楽だけだった。
 結合部は、膣内から溢れ返る愛蜜と空気が混ざってひどく泡立ち、ジュプッ、ジュプッと下品な撹拌音を立てている。
 シルバからまる見えの尻の穴は、物欲しそうな収縮を繰り返していた。その尻穴へ、彼が、二本の指を突き挿した。ねっとりとした愛蜜をふんだんに絡めていた指は、一気に根元まで入ってしまう。
「うくっ! おしり……っんぅ! ああぁ……!」
 肛襞が、肛壁が、男の指を歓迎する。帰すまいと強烈に吸いついてくる。
 シルバは、その健気にすがりついてくる肛襞をめくりあげるように引き抜いては、ふたたび内側へ強引に押し戻す。
 先ほどよりも深くなった抽送に、開発済みの肛門への刺激も加わって。
「……んあぁっ、ぉぉ……ぃいあぁあぁぁ……!」
 クロロは、開きっぱなしの口の端からよだれをたらし、嬌声とも言い難い、獣のような声をあげる。
 昴ぶっているのは、彼女だけではない。
 シルバもまた、呼吸を乱して、ときおり、低く唸っていた。
 その乱れた熱い息づかいが、獣じみた唸り声が、クロロの耳朶を撫でるたびに、彼女の官能は刺激された。襞の一枚一枚が勃起肉に絡みつきつつ、肉壺の狭路はうねり続ける。
 そして、ペニスの鼓動で、男の射精が近いことを、クロロは知る。なれ親しんだ感覚だ。間違うわけがなかった。
「で、でる……精液、でるんらろ……? ら、して……中にだひて……!」
 舌足らずの懇願は、はたして伝わったようだ。
 子宮口を押し上げ、その位置で止まったペニスが、力強く脈打ち……。
「あっ! ううっ、あぁぁぁ……〜〜ッッ!」
 精液を注がれる。
 子宮を征服される。
 その快感に、また果てる。
「……お前の連れが起きたようだ」
 耳もとでシルバが言った。
「……うん」
「戻るか?」
「まだ……今度はお尻に欲しいな……」
 甘えた声でシルバにアナルセックスをねだりながら、クロロは、頭の中の少女に向かって、そっと告げていた。
 ごめんね。
 もう少しだけ待ってて。
 そうしたら、また、“王子様”になるから。







2014/10/15
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